時により過ぐればゴルファの嘆きなり八大竜王(土曜日までに)雨止め給え
土曜日に晴れにやならん冬の雨 [面白し雪にやならん冬の雨]
車の運転をする時に、アクセルを見ながら運転する人はいない。ハンドルの動きを見つめながら運転してたら、良くて人を轢き、悪ければ人々を轢く。
同様にスイング中に、腕がどうだ、腰がどうだ、背中がどうだ、それは練習中のスイングであって、コースですべきではない。練習では細部に宿り、コースでは総合である。
さて、そこで練習についてである。
スイングでは左腕が大きく回転する必要がある。左肩はトップの時に 5cm 程度は右に移動する。そしてこれが元の位置に戻りながら、スイングの回転は行われる。しかし、元の位置に戻るはいいが、左に戻り過ぎてはいけない。
その為には背中に重要な役割がある。ここがフラフラと揺れてはもういけない。背中の角度は一定であるのがよい。雰囲気では言えば、肩甲骨の真ん中あたりを背中の中心として体の上半身が回転するような感じだ。
一か所ではなく全体。個々に分解したものを集めても全体にはならない。それは解剖した人間の体をもう一度元に戻しても生き返らないのと同じだ。全体を統一していた何かが失われている。
それでも個々の原理を追求することは無駄ではない。理解する事と実行する事は同じではないが、しかし理解せぬ実行は実に危ういものだ。幾人かの天才だけはそれを可能とするが。
個々の動きをそれぞれ理解するのと同時に全体についても体に染み込ませる必要がある。この全体についての感覚は身に付けなければならないが、自転車に乗るのを言葉にするのと同じで、それを言葉にするのは難しい。ただ一つ言えるのはスイングは力をボールに与える事であり、この仕事量は速度に置き換える事が出来る。
運動エネルギー = 0.5 × 質量 × 速度 × 速度
速度は重力と筋肉が生み出すものであるが、この筋肉 (と関節) は、多くのスイングの場合、スイングを減速させている。逆に言えばスイングの練習とは減速させている箇所を見つけそこを取り除く事である。
ゴルフのスイングは物理学の、遠心力、テコの力、重力、重心などが関係している。そして体全体の運動という点では生物学が関係している。骨格、筋肉の動きは力を生むだけではなく、力を分散し減速する働きもするからだ。左肩の位置が右に動き過ぎると構造上、左肩は後ろに向く、つまり体が開く。右側に残り過ぎるとクラブの軌跡の邪魔になり減速の原因となる。
クラブの加速が邪魔されないしないように抜けていくのがよい。ボールとの位置はスタンスの時の左肩の位置で決まっているのでインパクトの時もここに戻るべきである。でなければ、体のどこかが調節している事になる。
左腕に対して右腕が外側を通るか、内側を通るかでスイングは変わる。外側を通っているとしたら右肩の動きが関係しているし左腕の動きにも影響する。
あちこちでこういう動きが起きているので、これら個々に気付きいても全体がどうなっているかは一向に見えて来ない。全体を統合してスイング出来ている時は、個々への意識が希薄であるあし、意識は全体に対して行われており一か所に集中はしない。一か所に注意がいくのは練習場ではそうあるべきかも知れないが、コースではそうではない。
さて予報よりも早く雨が降り始めた。これは予定よりも早く雨が上がる兆候であろう。土曜日はきっと晴天のもとゴルフができると思う。我が同朋どもは晴れていたらゴルフをするが、雨が降ったらキャンセルしようと言い出す連中である。なんと二日前に雨予報を聞いただけでキャンセルすると言いだす始末である。
ここは一丁、私が厩戸皇子よろしく雨を止めてみせましょう。
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