福島の原子力発電所でウランが崩壊を続けているのも、ゴルフボールが空を飛んでゆくのも、全て物理の原理に従っているに過ぎない。人をそれを物理学の法則として見つけその原理に則り制御しようとする。地球が生まれる前から、そしてこれからも変わらない。
さて、ゴルフのスィングを行うとき、トップを作る。
トップを作る理由には色々あるが、一つ目は、ボールを打つための力をクラブに与えるためである。その力は重力と筋力から生み出される。与えられた力はクラブのしなりやねじれ(トルク)を生じ、これらが複雑な合力となってボールに力を与える。
二つ目は、与える力の大きさを加減するためである。トップの位置(高さ)はボールとクラブの距離になるので、トップの高さを変える事で飛距離を制御することが出来る。だが、トップの位置が変わるとタイミングや速度が変わるため、どのように変わっても正しく打てるようにするためには練習が必要だ。
そして、三つ目の理由は、スィングの中心点を決めるためである。トップを形作った場合、右の肩甲骨と右肩の間くらいに力の中心点とでも呼ぶような集中した場所が出来る。体のねじれの中心点と呼んでもいいし、トップ位置を支える筋肉の中心点と言ってもいい。この位置は、スィングする前にはわからないし、トップを形成するまでどこであるかを知る事が出来ない。
トップを形作ったら、この中心点をスイングの中心とする。この位置を中心とするような(気持ちで)スイングを行う。ただこの地点を中心にすると言っても、ここを中心にして体が回転するような非物理的な動きが出来る訳ではない。そうでなくて、その位置を動かさないように打つ、と言うか、そこが中心となるように筋肉が動くと言うのか、例えるならば、そこに砲撃指令室がある、と言った感じだ。
このように意識すると、ボールの手前からボールを打ち終る迄の間で腕を振りきれる、加速し続ける、そういった副産物的な効果が望める。ただしフックなどが出やすくなるデメリットもある。
僕の場合は、腕を振り切ろうとする感じから、このスイングポイント(中心点)を見つけたのだが、今ではこのポイントを見つけるためにトップをするのだ、と思っている。
これからその検証が始まる。
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