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2012年12月24日月曜日

練習場より 2012.12.24号 - 感覚と力み

スタンスで立つ、そこからトップの位置を作る。その形を大切にする、それだけの事なのに。

トップを作ると、右膝が前に出て左膝は後ろに下がる。左わきが捩じられ、右肩が左肩に近寄る。こういった体の状態は、そうする、ではなく、そうなる、と言うべきものだ。

これらの体に起きる現象は色々な観測から得られた情報である。写真やカメラで撮影したり友人に指摘してもらったり。その中でもっとも強い観測点は己の感覚である。

感覚は鋭い代わりに局所的である。感覚は一定ではない。同じ現象を違うものとして認識してしまう事もある。参照透過性がないように見える。変わったのは現象ではなく、周りの環境や体調かも知れない。そういうトータルのものが感覚である。感覚がどこまでを含めているかを意識は知り得ない。意識が無視している事も含めて感覚は伝えているかも知れない。その取捨選択を意識が行う。正しく伝えても誤解は起きる。だから感覚は局所的でもあるが実は全体的でもある。

感覚がキャッチしている空間よりも意識は狭い。意識は一点にフォーカスするのが得意である。感覚が局所的とは意識が局所的だからだ。感覚が伝えようとするものにフォーカスすれば他は消えてゆく。このフォーカスが力みに繋がる。感覚の全体を意識が捉えようとするのなら意識は感覚の全体と同調するしかなく、それは意識の消失 (無意識) に等しい。

トップの時に体は右に曲がる。クラブは高さによる位置エネルギーを持っている。体幹は肩によって捩じられており、この状態からスイングが開始される。

力みはトップを大きくする。トップは小さい方がいいと思われる。どれくらい小さくかと言えば、体の芯が動かないくらいに。ふにゃとするくらいでいい。捻り過ぎるのは硬直化したギンギンだ。それでは返しが出来ない。

スイングは "ある時にある場所で" このような状態にする、と言う運動ではなく (形の再現)、スタンスからトップ、インパクトの一連の流れの中にある。捩じられた肩、脇腹、膝は連動している。流れの中に強弱を付けようという意識があれば力むを生む。

捻られた肩が逆方向に反発してスイングにパワーが与えられるのではない。筋力が与える力も早さもクラブの運動から見れば些細なものだ。クラブの回転する力(遠心力)に筋力はとても敵わない。それは拳で殴るのとクラブで殴るのを想像するだけでいい。シャフトがもつしなり、長さが生み出す力は最初に与えられた力を何倍にも増幅するのである。

そこにもっと力を与えればクラブは更にパワーを生み出すではないかという考えがある。しかし、もっと力を与える為にはもっと長い時間をかけて力を伝えなければならない。動き出したクラブのスピードは筋肉の動きでは付いて行けない。そこで力を抜けばクラブは加速できるが、もっと力を与えようとすれば、先に行こうとするクラブを呼び止めて足止めして力を与えようとしているのと同じだ。力は与えたかもしれないが時間を奪ってしまった。クラブは呼び止められたので貴重な加速する時間を失ってしまった。筋肉が力をクラブ与えていい時間はほんの一瞬だ。それでタイムアウトする。

体は動かない方がいい。動かないだけでなく、ゆっくりとした方がいい。体がゆっくり動く方がクラブは高速に移動する。それはクラブの加速を筋力で邪魔しないからだ。

この力みについては、プロギア DUO HIT 4 番が有用だ。このクラブはとかく力みを嫌う。少しでも力めば全く当たらない。ここがこのクラブの長所とも言えるし欠点とも言える。このクラブは、練習場で正しく力みのないスイングが出来ているかを測る物差しとして使える。しかしコースで力んだらさえない結果しかもたらさない。コース上でのミスを許さないクラブというのは本当はコース上では使うべきではない。スイングが狂っても結果が悪くならないクラブを使う方がいい。

とにかく力みの問題だ。

2012年12月14日金曜日

練習場より 2012.12.14号 - お腹の動き

飛ばすためには、力んでも仕方がないことをよくよく理解しなければならない。

しかしどうすれば飛ぶのかと思えば、やはり力がいる。

力を与えるには、質量と速度が必要である。クラブの質量は一定だから速度を増やす以外に飛距離を伸ばす方法はない。力を与えるには、力を強くすればいいと考えるのが自然な感情である。

筋力で速度を上げる。

筋肉には瞬発力と持久力があるが、加速度を与えるのは瞬発力系の筋肉だろう。ところで力むというのは長く筋肉を緊張させる行為だから瞬発系の力ではない。

どちらかと言えば、重いものを持ち上げたり、押し続ける時に使う力だ。力を与えたいと言う考えは無意識のうちに質量の大きいものを動かす事を連想するのだろう。F = ma (質量×加速度) であるから間違いとは言えない。ただ生理学的に効果がないだけだ。

飛距離を伸ばしたいなら、加速度を上げる外に腕を伸ばす方法もある。

円運動の速度 = 円の半径×角速度 だから、半径が長くなれば速度も上がる。角速度 = 角度/時間 だから、ボールに当たる時に半径を長くすれば速度も上がるはずである。トップの位置では手首が曲がっていてもそれを直線にする事で半径が長くなる。

つまり結論としては力むよりも、体の力を抜く方が速度には重要である。

トップを作った時に、左肩が右に曲がり、右腹も曲がる。その時に体の重心は右肩の下側に位置する。体の中では、体幹、とくに腹部がもっとも重い。腹部の重量が一番重いのだ。丹田はもっとも重い物が位置している位置であろう。

この重量のあるお腹の動きがスイングで重要になる。トップで右にある重さを、クラブが右から左に行くに従って、お腹の重さも動く。クラブの反対側として動くのがいいかも知れない。左側のお腹もひっこめるくらいの感じがいい。お腹という重い部分がクラブと反対方向に動く。

どこかを意識し過ぎると動きは崩れるものだが、どこか一か所だけや体の中心から外れた所を強く意識すると崩れは更に大きくなるものだ。だから意識のし過ぎはいけない。意識は緊張を継続させ、その部分を力ませる。

さて明日はゴルフである。再び、自分のスイングをコースで試してくる。

2012年12月10日月曜日

練習場より 2012.12.10 - 古武術とゴルフ

甲野善紀の著述を読んでいると身体の使い方について不思議な表現に出会う事がある。

腰を落としたときに足裏が浮く

(古武術も物理学および生理学の範疇なのですよ)

ゴルフのスイングではボールとクラブヘッドが当たる瞬間が肩とクラブヘッドとの間の距離が最も長くなる時であろう。そしてこの瞬間に体は反動で空を飛ぶものなのである。体が浮くので足裏が体重を感じない状態になるのである。

そうするとどういう状態になるかと言えば、一瞬とは言え体は地上から離れて空に浮く。宙に浮いているので体の支えを失うはずである。だから体はクラブとボールが当たる瞬間に中空でバランスを取らないといけない。この意識が方向性の狂いを少なくするようだ。

とは言ってもも此れは飛び上がる動作ではない。どちらかと言えばクラブヘッドの運動の力で浮き上がるという感じ、その力によって一瞬だがクラブの上に乗るというそんな感じなのである。

この事から体が左右に動いてはいけない話しに繋がる。浮くなら真上に浮くのがよろしい。右から左への回転や勢いでは浮かばない、左側で止めてその反発がないと浮かばない。

過去の記事に大地から一本の棒で突き刺された感じでスタンスをする話を書いたが、それから少し先に進んだと思う。大地に突き刺さったままでは駄目だ。飛べ。

塩田剛三は、呼吸力を出すためには足の親指を地面に食い込ませて立たなくてはならない、と語ったそうである。これは歩く時の話しではある。更には常に食い込ませろとは言っていない事に注目したい。

勉強とは自ら考える事だ、練習とは探求する事だ。と同時に体で覚える事でもある。

一瞬のバランスであるから、体はなるべく閉じる方がいいだろう。すると自然と腕と体の間の空間が閉り、右腕の動きがスムーズになる。

この感じに近いのは、マスオさん (大正6年生まれ) に驚いた時であろうか。

2012年11月12日月曜日

練習場より 2012.11.12 - クリップ

ドライバーdriverを打ち込むと左人差し指index fingerの第三関節(基節骨)proximal phalange外側に水ぶくれblisterが出来ていた。

打ち方がおかしいのか、手首wrist角度angleがおかしいのか、と悩んでいた。

ここに水ぶくれが出来るのは打ち方として正しくない、とだけは確信convictionしていた。

練習場で手首の角度を意識したり、ゆっくりと振ってみたりしながら、水ぶくれが出来る理由を探してみた。

そしてユリーカi found it見つけた。

僕はスイングの時に左手の親指thumbでクラブを押さえ付けていたのだ。

打つ瞬間momentに親指で人差し指のほうへクラブを押し付けていた。

これはインパクトimpactの瞬間にしっかり握ろうという意識がどっかにあったのだと思われる。

親指がクラブを押せばスイングの軌道traceは変わるだろうし手首の角度も変わるであろう。

スイングの不安定さはグリップgripにも問題がある。

あるサイトによれば中指middle fingerから小指pinkyプレッシャーポイントPressure Pointを作るのが基本と言われている。

しかし手の構造structure障害obstructionを除けば誰もが同じでも大きさも長さみんな違う。

僕の場合は、指ではなくクラブを掌底palm-heelで包み込むように改善してみた。

スイング中に親指には力を入れないよう意識した。

手のひらpalmへの意識を強め指の力は無くした。

そうするとスイングが非常に良くなった。

水ぶくれも出来ない。


更にスイングで重要な場所が他にもある。

それが右側横腹the sideである。

トップを作ったら側腹はひねられたtwist形になる。

この捻った形がボールの飛翔する方向を決める。

ここが左右に揺れ動いたらスイングにならない。

横腹のすぐ近くを腕が通るrun alongようにスイングする。

横腹がスイングのエンジンengineであるとも言える。

スイングで捻ると言うのは体全体を捻る事ではなく、正しくは横腹を捻る。

体幹trunk背骨spinal column中心に捻転するのではない。

側腹の動きだけを見れば捻られたのではなく収縮contractionしたのである。

たぶん、僕は上手くなったと思う。

そんな気がする今週末weekendのゴルフ。

2012年10月18日木曜日

練習場より 2012.10.18 - スタンスの取り方の違い

誰か、おれをクズと云ってくれ。
( 愛していると云ってくれ )

練習場でよいスイングができてボールの行方も悪くない。所がコースに出たらそれが再現できない。もう何年打ち続けたと思っているのか。その不思議さが、ようやく分かった。

今日も練習場で自分のスイングを確かめる。
(カコーンカコーン)

悪くない、と思う。しかし、違和感、言葉にはできないどうしようもない違和感。
(ザワザワザワ)

しかしその違和感こそが糸口、何かが掴めるかも知れないという糸口。
(ザワザワザワ)

そうしていると不図、気付いたのだ。
(ハッ)

コースではこういう風にスタンスを始めてはいなかったと。

練習場ではボールを置く。目分量でスタンスを取って立つ。それからクラブを構える。ボールと体の間の距離に違和感がないか、まずは立ってみてそれから調節する。たいてい目分量で合っている。練習場では立つ場所にはマットが敷いてあるし、ボールを打つところにもマットがあって、目印がたくさんあるから簡単に合わせられる。

ところでコースではどうやってボールの前に立っているだろうか。ゴルフクラブのフェースをボールの後ろに置く。次にクラブを傾ける。それを持った位置が立ち位置とする。

立ってからボールに対して構えるのか、クラブの位置を決めてから立つ位置を決めるのでは決め方の順番が違う。この順番の違いは、スタンスの場所、ボールとの距離、重心の位置、上体の角度、頭の位置、全てが変わる原因となる。

こうして練習場とコースでのスタンスの違いがスイングの失敗を生むのは当たり前だ。スタンスが違うのに、他を練習場と同じようにスイングしようとしてもそれは狂った装置の稼働に過ぎない。照準器が狂ったライフル、コンパスの壊れた羅針盤、ケーブルの抜けかけたニュートリノ実験器か。

もう一度コースに戻りたい。あの時のあの失敗のあの瞬間に。スイングに感じた違和感、その違和感の瞬間を取り戻したい。あの時、スタンスの取り方に気付いていれば、もっとマシなショットが出来ていたかも知れない。何年、練習場でやってきたと思っているんだ。

そんな後悔をしながら練習場でボールを打ち続けた。

練習場より 2012.10.18 - スタンスでのクラブの位置

クラブを構える。ヘッドを地面にぺたっと置く。そしてバックスイングを開始する。

どうもこれが誤りのようだ。

スイング中にクラブが地べたにベタッとつく事はない。よってスイングの開始時もベターとつけるのではなく、少し浮かせておくべきではないか。クラブが戻って通る場所に置くのなら地面についているという事はないように思われる。

まるで超伝導で浮いているかのようにクラブは浮かせておく。わずかに。ヘッドの下。バンスの一部が軽く触れるくらいでいいのではないか。

バンスがぺたーと地面についているようでは多分間違えている。

2012年10月1日月曜日

練習場より 2012.10.01 - 勝って兜の連合艦隊

と言っても練習に行ったわけじゃない。ホウライ以後、腰痛になり、練習になどいけない。整体通いの毎日。頭の中にゴルフのアレコレが浮かんでくる。

例えばゴルフをひとつの戦艦に例えよう。

スイングは戦艦に搭載した砲塔に当たる。

タイガーウッズの砲塔など差し詰めアイオワ 40.6cm 砲か大和 46cm 砲か。自分などアマチュアの欠陥品ともなれば、山城の砲塔と言えようか。

山城は日本海軍の中でも最も華々しい活躍をした戦艦のひとつ。旧式で欠陥品であったため沈んでも惜しくなく、血気盛んな将校が米軍に殴り込みしたいから山城をおれに寄こせと上層部に直談判した艦でもある。

多くのゴルファーが少しでも飛ばそうと砲塔の改造に余念がない。砲の性能に悩みスランプにも陥る。しかし、ゴルファーたるもの、コースは海原、大海原である。

砲台をティーグランドに築くのならいざ知らず、砲撃を加えながら出航するのである。どれだけ優れた砲台を積んでいようとも、船としての性能に不備があれば満足した戦果を得られるわけもない。

逆に砲塔の性能が劣ろうとも戦艦として立派な働きをした艦なら幾らでもある。ゴルフとは海戦そのものなのだ。スイングをどれだけ磨こうとも、ただ砲塔だけに気を取られていたり、射撃の性能さえ優れれば戦に勝てると思うのならそれは勘違いだ。

曰く、百発百中の一砲よく百発一中の敵砲百門に対抗しうる、勝って兜の緒を締めよと。

この連合艦隊解散の辞が語るのは、先ず初めに良く当たる方が有利と言う事だ。しかし砲が当たる外れるだけで戦闘の結果が決まるわけではない。敵砲 100 門とでも工夫さえすれば対抗する方法が見つかるかも知れない。だから普段からの研鑽と研究を怠るな。

これは固定された砲塔ではなく、艦船という動くものの上に詰まれた砲塔であるから、よく対抗しうる (まだなんとかなる) と語っているのである。

スイングだけがゴルフと思うのではない。飛ばない砲であっても精度で戦える。どこから打つか場所の優位により戦いうる。コースは戦艦としての戦闘能力を問われているのであって砲塔の優劣を競うものではない。

ゴルフは自分の中に凄くゴルフの上手い人が居ると良い結果を生むかもしれない。歴戦の艦隊司令官みたいなものだ。そのアドバイスに適切に従うのだ。

司令官、あの林超えを狙いたいと思いますが、作戦許可願います。
貴公の腕前であそこを越す可能性は何 % であるか。
はっ 40% 程度であります。
あそこはプロの腕前でも越すのは 10% 程度である。
貴公の腕前では無駄に兵士 (ボール) を死に至らしめるだけである。
命令、林超えは不可、左から大きく迂回し二打にてグリーン残り 50 ヤードに付けよ。
はっ了解しました。

例え腰の痛みがあろうとも、かく能く戦いうるのである。

2012年9月5日水曜日

練習場より 2012.09.05 - サイドウェイスポーツ

ゴルフは横向きに立つサイドウェイスタンスのスポーツである。これはテニスや野球と同じである。最も有名なサイドウェイスタンスにスノーボードがある。

サイドスタンスのスノーボードに対してスキーは正面向きのスポーツの代表である。安定性や最高速度など滑降する能力ではスノーボードはスキーに敵わない。この対比はバイクと車でも同じである。スノーボードの操作はバイクに、スキーは車に近い。バイクと車でも走破性は車が優れる。

さて、ゴルフのお話である。

ゴルフのスイングはスタンスは横向きである。しかし横向きのままでスイングが終わる訳ではない。横向きである事は、体の移動範囲を増やす点で優れる。野球のピッチングでも横向きから正面に体の向きが変わることでボールを投げることができる。ゴルフのスイングもこれと同じだ。

ではどのタイミングで正面を向くのがいいか、体が正面を向くのはスイングが横回転した結果ではない。ボールに当たる前には体は正面を向いていた方がいいのではないか。もちろん足は横を向いたままだから、体全体で正面を向いている訳ではない。腰より上が正面を向くという形が取られる。

正面を向くことによる安定性とパワーの伝導は横向きのままでは得られまい。横向きのスポーツであっても、安定性を得るには少しでも正面を向こうとするものである。それはどんなスポーツでも同じで、おそらく物理的にそうなっている、生理学的に、人間の体はそうできている、と思われる。

最初のスタンスを横に取る、それは人間の体は縦よりも横のほうが幅が取れるからだろう。距離を横で稼ぐ、そして縦にすることでパワーを伝える、そういうもののように思われる。

2012年8月29日水曜日

練習場より 2012.08.29 - 水中スイング

なんば歩きという古来からの体の使い方がある。

明治以降、西洋式の体の使い方に切り替わったため失われ、この歩き方が日常で出来る人は少ない。それをどうしても体験したければ、プールに行けばよい。プールの中を歩くときなんば歩きだと何かの本で読んだ記憶がある。

同じ様にプールの中でスイングしてみよう。プールでもサウナの水風呂でもいい。風の強い日、台風とかの日にスイングしてみてもいい。

これが凄く体に効く。腰の上が水に浸かり上半身が外に出ている状態でスイングしてみると体で分かる事がある。もちろん、下半身だけが水の中にある時と肩まで水に浸かっている時とでは体に感じる抵抗も違ってくるだろう。浮力の影響も変わってくる。

水のような抵抗の大きい所で動こうとすると体は自然と陸上とは違った動きをする。より効率的にパワーを与えないとその抵抗に打ち勝てないからだ。空気のような抵抗の少ない場所では通用していた動きも、水の中では通用しなくなる。こうして体の動きを学ぶ事が出来る。

やってみれば解るが水の中では下半身を中心に体を動かそうとする。足の踏ん張りで上半身を動かそうとする。これを陸上にも持ち込めばいい。

下半身主導でなければ上半身の安定は得られない。上半身が安定しなければスイングは力を的確に与えられず、方向性も不安定になる。

これまで下半身というものは木の根っこのように、砲台の基礎のように、がっちりと固定するものだと考えてきた。しかし実際には下半身に駆動のほとんどを与えるべきだと考えを改めた。

これまでの機構を FF (Front-engine Front-drive / 肩を中心に肩を回す) だとすれば、下半身中心のスイングは RF (rear-engin front-drive / 腰を中心に肩を回す) に変わってきたような気がする。水かゼリーの中にでも立っているつもりで、強い抵抗を受けていても動けるようにする。

これ、たぶん、正しい。

2012年7月8日日曜日

練習場より 2012.07.08 - ゴム人形

何故、右肘を曲げすぎてはいけないか。

これにはちゃんとした理由がある。

スイングでは自分はゴム人形になったつもりになろう。自分の後ろには大きな子供がいる。その子供がゴム人形 (自分) の腕を後ろに引っ張ている。その子供がゴムを延ばしてなるべくボールを遠くに飛ばそうとしているのだ。

スイングでは遠くに飛ばしたいなら左腕を出来るだけ後ろにするのがいい。右肘が曲がリ過ぎているという事は、後ろに伸びていないという事だ。

そしてスイングではやはり左肩がキーポイントになる。左側の体は緊張させ動かないくらいがいい。左側が弛緩するとスイングの途中で上体が上下動しダフる原因となる。イメージとしては左足から左肩までは緊張しており、その中で左肩だけが可動する。

後ろにクラブを引っ張ってもらったらそこからスイングの開始になる。クラブは右から左に向きを変えながら回転するものではない。クラブは右上から左下に直進する感じだ。

ゴルフクラブは加速する。例えば、走り幅跳びをするとして、助走距離が 1m では短いだろう、だからといって 1km では長過ぎる。同様にクラブがその場で必要なスピードに達する適切な距離というものがある。特にドライバーは成るべく助走距離を長くしてやらないとスピードが不足するだろう。しかし長過ぎるとボールに到達するまでに失速してしまうだろう。

2012年6月25日月曜日

練習場より 2012.06.25 - スタンスの幅

一人はテニスと年のせいで首と肩が回らない、一人は交通事故と借金で首が回らない。とかくゴルフは世知辛い、コースに出れなくて一人打ちっぱなしでボールと戯れる。

打てども打てども我がボール
スライス収まらざり
ぢつとクラブを見る

という訳でスイングである。

この前のゴルフの時に他の人のスイングをぢつと見ていたのだが、みんなトップの時に右ひじを上手に畳んでいる。どうも僕の安定のなさはこれと関係してるのではないか、と睨んでいる。

右肘は畳まない、なるべく開いておく、という意識。大きく畳んで大きく開く (インパクトの瞬間は完全に開かれている) ようにするからミスが起きやすいのではないか。

で、ここをなるべく開くようにするとスイング途中での感じとして右腕の角度が意識され出した。これを角度不変の法則として定義しこの角度を一定にするようにスイングするのだ。するといい感じの時もある、そうでない時もある。しかし、右ひじを畳み過ぎていた、というのは間違いない。畳み過ぎると力が抜けてしまい、力が抜けた所から力を再び入れるのはミスを起こしやすくなる。

もう一つある。

それがスタンスの広さ。どうやら僕のスタンスは広すぎる。ゴルフのスイングは縦回転とはいえ、体がまったく横に回転しないわけではない。その時にスタンス幅が広すぎると安定性が良い代わりに横への回転がし難くなる。

がっしりと下半身を安定させると、上半身は下半身が固定された分だけ回転しにくい。更にスタンスが広いと自然と打ち気が大きくなる、これも大振りの要因になる。

打ち気は心の問題ではない。スタンス幅の問題なのだ。脳はスタンス幅から勝手にどれくらいの力を出せばよいかを逆算してしまうのである。

さて、夏である。

今年は冷夏であろう、米は不作であろう。それは太陽の活動低下を伴って 10 年から 50 年は続くであろう。西暦に入り三度目の小氷河期の到来である。テムズ川は凍りつき、日本も寒くなる、世界中で食料が不足する時代が来たのである。70 億の人口を養うだけのエネルギーが地球に降り注ぐ事はないだろう。

これからゴルフのやり易い時代が到来するのだ。

2012年4月29日日曜日

練習場より 2012.04.29 - 連鎖と同期

右膝より上にある太もも、その内側から体の中を通って肩に抜けるライン。ボールの後ろ側にあるこれが一つの軸かな、という仮定のもと練習してみる。

但し右側を軸にしてもここに重心があると右膝が捻じれるようになって壊れる。そうではなくて、左足に体重が乗り、右膝軸を回転の中心にする、そんなイメージである。回転軸と重心の位置を同じにしない、という感じであり、これは一種の梃子の動きに通じるのではないだろうか。

スイングにはイメージするひとつの動きがある。例えば、左肩でもいいし右膝の動きでもいい。始めにひとつの場所が動き出し其れに促されて動きが伝わってゆく。他の筋肉がひとつ前の動きを受け取り自ずから動き出す、こうして力の発揮が次の筋肉へと伝わってゆく。スイングは筋肉の連鎖によって行われる、と言うイメージだ。

所が実際はそうではないようだ。そうではあるかも知れないけれど、そうとは思えない。どちらかと言えば、ぞれぞれのタイミングを併せるという動きのようだ。

右膝の動きと左肩の動きを同調する、右足の蹴る力と左肩の位置がボールを打つ時のタイミングを合わせる。左手が先に動けば体が右に残っていてフックするし、右足が先に押し込めば左手が遅れスライスする。次々と連鎖する動きとは、例えば鳥の群れであるとかイワシの大群がイルカに追い詰められた時のイワシボールとか、自然界でも幾らでも見られる現象である。

他にも地震を引き起こす地盤の地滑りも、ある一つ点の動きが次々と連鎖してゆくもので、この連鎖が途中で止まればマグニチュード 1 で済むが、連鎖が止まらなければ大地震になる。連鎖と言えば核分裂反応も同じで、一つの核が分裂して中性子を出す、これが他の核に当たり分裂すれば核反応になる。一つで終るならそれだけの事であるが、これが次々と連鎖し短時間の間に一気に起きれば核爆弾になる。これをコントロールし長く続くようにすれば原子力発電になる。

連鎖というのは時間軸で見れば、次々に伝わるのであるから時間がかかるという事である。短時間で連鎖を完了させるのは難しい。しかしコントロールしやすい長所を持つ。それとは別に複数の運動を別々の場所で同時に発生させそれを同期しタイミングよくある点で一致するようにコントロールする。

どちらにしろゆっくり振るというのはこの成功率を高めるために有効な方法だろう。ゴルフのスイングは連鎖反応で起こる運動ではなく同期ではないか、というのがちょっとした発見だと思っていたりする・・・

2012年4月23日月曜日

練習場より 2012.04.23 - トルクと左足とバランスと重心

僕のスイングは言葉で形作られる。

だから本当に達するべき所には行けない。上手くいっても8割だろう。それでもテーマを持ち試行錯誤するのには言葉がいる。僕は言葉でスイングを探している。

クラブは、シャフトの先にヘッドが付いている。そのため重心がシャフトの延長にない。これがトルクという軸を中心に回転する力を生む。つまり、スイングにおいてヘッドは軸上を回転する。それはどのように回転すべきだろうか。

トップ位置から、平均的にゆっくりと回転しながらボールをヒットするのだろうか。それとも当たる直前に急激に回転するのだろうか。これを確かめようと打ってみる。すると分かった事がある。トルクなど意識してスイングしてもダメだ。

だが分かった事もある。左足の大切さだ。ここがガクガクするようでは話にならない。左足が力を支えていないようでは体全体がユラユラする。フラフラして前にずれたり左にずれたり重心が移動してバランスが崩れる。

どうすればよいか、もっとフォーカスするなら左足の太もも内側で、これを中心にしてスイングしてもよい、くらいだ。この左足の振る舞いがスイングを安定させ、方向性を向上する。左足の内側に力をぶつけるイメージでもよい。

そして、トルクを意識する事は出来ないが、ヘッドはある場所で向きを変える。この変える場所を意識する。その場所とはボールに当たる少し前。スイングは左から右に円上にただ回転するのではない。ヘッドがある時点で急激に向きを変える。トップ位置からヘッドが回転しているわけではない。ボールの直前で向きが変わる運動だ。これを手首のスナップと呼んでもいいし、コックと言ってもいい。ここで腕はもっとも伸びる。

スイングでは重心はかかとに掛かっている。つま先に重心があると前のめりになるからだ。前のめりの体勢では肩はバランスを取るのに使われるので自由に開くことができない (人間の体はバランスを優先する)。するとスイングの後半でクラブは肩に邪魔されて減速する。力を逃がす場所がないからである。それが次第に肘を引いたり、速く肩を開く遠因となる。

かかと側に重心があれば肩が開く事が出来る。すると肩が後ろに逃げてクラブの動きを邪魔しない。クラブはスムーズに動き停止する。体幹もスイングの流れで自然に開く事ができるようになる。

ともあれ、スイングには左足も参加させてやれ、と言う話しだ。

2012年4月13日金曜日

練習場より 2012.04.13 - 体を開く

トップは本当に重要である。

何故ならトップこそがスイングの力の源になるからだ。トップを作る時に体の筋肉はそれぞれの部位が伸びたり縮んだりする。伸びる場所は主に、左背中、左肩、左腕、右胸であろう、縮む場所は主に、左胸、右腕、右背中であろう。

この時に右背中の筋肉は後ろに動き背骨との間で縮む。これは右腕を後ろに引いているためである。この縮んだ筋肉が大切である。スイングが始まれば縮んでいた所は伸び、伸びていた所は縮む。だから、この入れ替えはスムーズに行われる必要がある。

特に重要で意識すべきは右背中であり、これが正しく縮む事が重要だ。それと対応して対角にある左胸も縮む。この二つの縮みは、伸びることになるのだが、共に協調し、正しい角度で開き伸びる必要がある。

もし力んでいたら、これは力を与えるのではなく、伸びるのを阻害する。その要因とならないようにするために、力を与えるのではなく、軽くしておかなければならない場所がある。

右背中が正しく後方に縮む。スイングが開始されるとこの縮みを残したまま体が開かれる。開く、とは力の進行方向を邪魔しないように道を空ける、譲る、と言う意味だ。体が左右にぶれないで開くためには左肩は体の前から背中側に移動する。この前後の動きを開くと言う。

さて、こういった感覚を身に付け、更に新しい発見をする為に練習に行くのである。雨が降ったらゴルフはお休み、という仲間ばかりなので、暫くは練習場通いである。

昨日の真実が、今日は古く廃れてしまい、明日には新しい別の事実に置き換わる。その繰り返しが楽しいし、廃れてしまった過去の真実が、実は生き残っていて形を変えて再び目の前で発見される。

それがゴルフの面白さだ。

2012年3月8日木曜日

練習場より 2012.03.08 - 背中の角度

時により過ぐればゴルファの嘆きなり八大竜王(土曜日までに)雨止め給え

土曜日に晴れにやならん冬の雨 [面白し雪にやならん冬の雨]

車の運転をする時に、アクセルを見ながら運転する人はいない。ハンドルの動きを見つめながら運転してたら、良くて人を轢き、悪ければ人々を轢く。

同様にスイング中に、腕がどうだ、腰がどうだ、背中がどうだ、それは練習中のスイングであって、コースですべきではない。練習では細部に宿り、コースでは総合である。

さて、そこで練習についてである。

スイングでは左腕が大きく回転する必要がある。左肩はトップの時に 5cm 程度は右に移動する。そしてこれが元の位置に戻りながら、スイングの回転は行われる。しかし、元の位置に戻るはいいが、左に戻り過ぎてはいけない。

その為には背中に重要な役割がある。ここがフラフラと揺れてはもういけない。背中の角度は一定であるのがよい。雰囲気では言えば、肩甲骨の真ん中あたりを背中の中心として体の上半身が回転するような感じだ。

一か所ではなく全体。個々に分解したものを集めても全体にはならない。それは解剖した人間の体をもう一度元に戻しても生き返らないのと同じだ。全体を統一していた何かが失われている。

それでも個々の原理を追求することは無駄ではない。理解する事と実行する事は同じではないが、しかし理解せぬ実行は実に危ういものだ。幾人かの天才だけはそれを可能とするが。

個々の動きをそれぞれ理解するのと同時に全体についても体に染み込ませる必要がある。この全体についての感覚は身に付けなければならないが、自転車に乗るのを言葉にするのと同じで、それを言葉にするのは難しい。ただ一つ言えるのはスイングは力をボールに与える事であり、この仕事量は速度に置き換える事が出来る。

運動エネルギー = 0.5 × 質量 × 速度 × 速度

速度は重力と筋肉が生み出すものであるが、この筋肉 (と関節) は、多くのスイングの場合、スイングを減速させている。逆に言えばスイングの練習とは減速させている箇所を見つけそこを取り除く事である。

ゴルフのスイングは物理学の、遠心力、テコの力、重力、重心などが関係している。そして体全体の運動という点では生物学が関係している。骨格、筋肉の動きは力を生むだけではなく、力を分散し減速する働きもするからだ。左肩の位置が右に動き過ぎると構造上、左肩は後ろに向く、つまり体が開く。右側に残り過ぎるとクラブの軌跡の邪魔になり減速の原因となる。

クラブの加速が邪魔されないしないように抜けていくのがよい。ボールとの位置はスタンスの時の左肩の位置で決まっているのでインパクトの時もここに戻るべきである。でなければ、体のどこかが調節している事になる。

左腕に対して右腕が外側を通るか、内側を通るかでスイングは変わる。外側を通っているとしたら右肩の動きが関係しているし左腕の動きにも影響する。

あちこちでこういう動きが起きているので、これら個々に気付きいても全体がどうなっているかは一向に見えて来ない。全体を統合してスイング出来ている時は、個々への意識が希薄であるあし、意識は全体に対して行われており一か所に集中はしない。一か所に注意がいくのは練習場ではそうあるべきかも知れないが、コースではそうではない。

さて予報よりも早く雨が降り始めた。これは予定よりも早く雨が上がる兆候であろう。土曜日はきっと晴天のもとゴルフができると思う。我が同朋どもは晴れていたらゴルフをするが、雨が降ったらキャンセルしようと言い出す連中である。なんと二日前に雨予報を聞いただけでキャンセルすると言いだす始末である。

ここは一丁、私が厩戸皇子よろしく雨を止めてみせましょう。

2012年3月5日月曜日

練習場より 2012.03.05 - 利き目, 右膝

人間の目は非常に精密に出来ている。

もちろん、目という器官だけではなく、情報処理を行う脳も含めての話しだ。

人間 (哺乳類) の目は優れているが、では他の生物と比べても優れているかと言えば、そういう話でもない。イカは哺乳類と類似した目を全く別の発生により手に入れたのだし、複眼には複眼の使いようというものがある。

見る―眼の誕生はわたしたちをどう変えたか(2009/1/23) - サイモン・イングス

さてゴルフの話しである。

打ち込む先の目標は一点であるけれど、それを測定するのは目だ。顔は横向きであるから左と右は目標に対して斜めである。だから「利き目」がどちらであるかが重要な話になってくる。更には「利き目」に対してもう片方の目が前にあるのが良いのか、後ろの方が良いのかも、知っておく方がいい。

我々は横向きに立っているから (ゴルフはスノーボードと同じ横向きのスポーツ) 目と目標物を結ぶ直線は、ボールと目標物を結ぶ直線と並行ではない。だから自分の目線の先の方向にボールを打てばボールは目標よりも右に行く事になる。

脳が処理したボールと目標との直線は、実際のボールと目標の直線とは平行ではない。目標と目とボールは三角形を作っている。だから錯覚が生じる。体は目で見た感覚に合わせて打とうとするから、スイングの時にボールから目を離すなと言う格言は、この錯覚を遮断する効果があると思われる。


人間の体における足の占める割合は大きい。女性の足が好きと言う人なら尚更この事実を容認してくれるだろう。体重の 10% を占める重量を持ち、筋肉量も体の中で最大である。だから足が蹴る力は体の重心を大きく動かす。

スイングの時に右膝が前に出ると体全体が左を向く。これが体が開くという事であり、体が開けばスイングの軌道が変わる。どうやらスイング中は右足の膝は左足のそれよりも前に出てはならぬ、と思われる。これがスイングの基本らしい。

2012年2月26日日曜日

練習場より 2012.02.26 - 大切なことはひとつだけ? guilty or not?

ヘッドの動きについて意識を始めると、恐らく大切な幾つもの事がおろそかになったのだろう。思った通りの弾道が出ず、スイングが狂った。おかしいのに、もう昔の自分には戻れない。

他の全てが手に付かず、その点にしか意識が行かなくなる。それしか考えられなくなる。左肩の動き、腰の止め、幾つもの大切なスイングの要素が失われ、ただヘッドの軌道だけから構築したスイングになろうとする。人は単純化を目指すものだから、ただひとつ以外の注目点など忘れてしまいたいのだ。どうやら大切な事はひとつだけと思い込んでいるらしい。

そして全てを失ってしまうのだ。まるで其れは恋のようなものだ。如何にしてスコアで勝つかという所には大切な事はひとつしかない。しっかりと打つ。それだけ。それだけに集中する。

打つこと、は練習場で仕上げたのだから、コースでは集中だけすればよい。と思っていた矢先にこれだ。練習場でスイングが全て崩れてしまった。

まるでホストに身を焦がし夜の世界に溺れてゆく女性のようではないか。1 アイアンで 270 ヤード飛ばす人がいる。そんな話を聞いて正気でいられる訳がない。とたん、スイングは全身全霊を込めたスーパーショットに変身しようとする。物理学も力学も生理学も全て失われ、筋力でパワーを与えれば飛ぶという宗教の信者に変貌する。お前はプロレスラーのつもりか、と言いたくなる様なスイングである。

何ヶ月もかかって組み立てた全てがボロボロになってゆく。崩れ去ってゆく。こんなはずじゃなかったというセリフは確か LAW AND ORDER の被告人の言葉であったか。

Members of the jury, have you reached a verdict?

Yes. Your Honor.

We find the defendant

Guilty.

明日、私は被告人としてコースに臨みます。

2012年2月23日木曜日

練習場より 2012.02.23 - クラブの軌跡

前も書いたが、ゴルフクラブというのは長いシャフトの先に重心をずらしてヘッドを取り付けている。そのためゴルフクラブは二つの重心が複合して存在する、それらはヘッドの重心とシャフトの重心である。

物理的な運動では、二つ以上の異なる位置に重心がある時、この二つが最短距離となるのが効率的である。いや言い方が違うか、複数の異なる重心がある時、自然はこれを最短距離にする。

何故自然がそうなるかと言えば、引っ張る力というのは最短の距離であろうとするからだ。それがもっとも力を使わなくて済むからだ。ただこの最短というのは状況により異なるし、異なるように出来るものである。自転車のブレーキはワイヤーで手元と結ばれているが、これを納めるケース(鞘)がある。このケースがないとワイヤーはブレーキに力を伝えられない。何故ならブレーキとブレーキレバーの間が直線で結ばれていないからである。鞘によって力の伝わる向きを一方向にすることで、ワイヤーが曲がっていても直線で結んだように力を伝えられるのである。

うちわというものがある。これは風の抵抗を受けた場合、それを最大限に押し返す働きをする。そうなるように押し返す方向と受け流す方向を持っている。うちわの目的からいえば最大限の抵抗を生み出すようにうちわの面は進行方向に対して垂直である。

ゴルフクラブも同様で単に直線的、つまり、一次方程式で示される運動であれば重心は最短距離でよい。しかしトップ位置からボールに当たるまでクラブは直線に運動しない。(X,Y,Z) の 3 つの座標 (3次元) で構成された軌跡を辿る。ゴルフクラブという物理的な運動物体は、場合々々によりその効率的な軌跡は通る。つまり最適な軌道は一つだけとは言えない。

スイングプレーンを円というが、シャフトの動きだけを見ても単純な真円ではない。そこでスイングプレーンはどんな形になるだろうかと聞かれれば、それはクラブに聞けである。

トップの位置からクラブヘッドのフェースの角度は次第に変化してゆくものである。最初は重力方向に動きながらボールの位置まで動く。重力に対するフェース角だけでなく、体の正面を向いていた角度もボールに当たる時には打ち出し方面に変わる。このような複雑な動きが滑らかであるためには、クラブの重心からの影響は無視できない。この軌跡を動く中で最大限の力を与えようとする人間側からの働きかけが更に加わるのである。いずれにしろ、クラブの動く方向というものがある。

だが、それはクラブに聞けというしかない。

2012年2月15日水曜日

練習場より 2012.02.15 - 肩の移動、腰の移動

哺乳類と爬虫類の骨格があるとして、簡単に見分けるならば、肋骨に注目すればいい。爬虫類は首から腰までを肋骨が覆うが、哺乳類は腰に肋骨はない。これは哺乳類が胎生であるが故にそうなっていると考えられる。実際の考古学では区別するのに上顎と繋がる下顎の骨に歯があるかどうかを基準とするらしい。

と言う訳で人間の骨格はガンダムのプラモデルのようにカクカクとしたものではない。肩が胴体の真横から伸び出てグルグル廻るというものではない。ゴルフスイングを、爬虫類もガンダムも出来ないのはこういう体の構造を理由とする。

さてトップの位置では左肩は大きく右側に移動している。レントゲンを見たわけではないのでどれくらい左肩が右に寄るのかは分からないが数 cm は右に寄っているだろう。トップで右側に寄った左肩はスイングの開始から右下、下、左下と周りながら最後は左外側に移動する。スイングではこの数 cm の左右の移動を無視できない。肩の関節はガンダムのように決まった場所でクルリと周る訳ではない。

腋を締めるというのは基本姿勢の鉄則であるが、これはゴルフでも同じ事だ。腋を締めるとは体の横でぴったりとするという意味ではない。

スイングでは、右側にある左肩を左側に戻す動きが入る。これを始動のエネルギーに使い、左肩を戻った位置で停止させ位置をキープする、逆の言い方をすれば、左に進もうとする力を右側に押し戻す力が働いているのであり、この右側に戻そうとする力の反対にある左側へ進もうとするクラブの力は均衡が取れた状態にある、クラブがある程度まで進むと左肩も左への動きを再開し最後はクラブと供に左後ろに抜ける。左腕は回転するというよりも後ろに引かれていたゴムが戻るように動き出す。その後で動きを止め、最後はまた左に流れる。最初の戻る動きが重要で感覚で言えば回転というよりも伸長である。


これと似た右から左への移動は腰でも起きる。軽自動車のエンジンとF1のエンジンは同じ仕組みとはいえ大きく違う。同様にウェッジとドライバーのスイングも異なる。ドライバーの力は大きいため打つ時には尻を椅子に座るよう重心を落とした方がいい様だ。またスイングでは右足がつっかえ棒のように伸び切ってはいけない。この意味する所は右股関節を固定し切ってはいけないという事だ。腰もスイングによって左側に動き左股関節の内側に体の重心が当たるのであるから、それが成就されるためにも股関節も動きやすい形になっていなければならない。股関節が移動するためには足が伸縮する以外にない。伸び切っていては縮む事はできてもそれ以上は伸びる事ができないのである。

2012年2月14日火曜日

練習場より 2012.02.14 - 背中の壁

日本の家屋は柱をもって構造を支える。

一方で壁をもって構造を支える家屋もある。

ゴルフに於いても支えるものがある。柱で例えたのだから其れは背骨と思うだろうが、実際は背中全体の筋肉で支えている。どちらかと言えば、柱というよりも壁で支えている。

この壁が途中で折れたり傾いたりするとスイングは倒壊した家となる。ツーバイフォー工法で建てた家は地震に強いそうである。つまり、スイングの途中でゆらゆら揺れてもスイングは出来てしまうのだ。結果を問わなければ。

背中を壁として働かすのであれば、固定された壁としての背中と腕という可動域は上手に折り合う必要がある。そうしないと腕は壁に当たりに行く事になる。

自動車で自分の家の壁に向って突っ込むのが愚かな様に、スイングで自分の腕が自分の体にぶつかっているようでは力が失われるだけでなく体を壊してしまう原因になる。この背中が壁のように上半身を支えていることは意識してもよいと思う。

これがぐらつかない様にトップを形作り、クラブのスイング軌道に対してこれが邪魔にならないように体を振舞う。