2008年4月1日火曜日

練習場より 2008/04/01 - ヤジロベエ理論

ヒトにも四本足の頃の記憶が残っているだろう。
知らぬ間にその記憶が顔を出すこともある。

ヒトの姿勢は4本足の動物とは異なる。
4つ足で安定性を得るのとは対象的にバランスを崩しながら歩行するヒトは二つの腕の自由さを得た。
そのおかげでゴルフも出来るようになった。

ヒトは二足歩行に於いてどのような姿勢が良いか、という疑問は日本人が明治時代に歩き方を大きく変えたように時代や地域によって異なる。勿論、4本足の動物とでさえ共通点も共通しない点を多くある。

だが、ここに一つの個人的な回答をするならばそれを次のように答える。

骨盤を円錐の台としてその下に二本の足が伸びて支え、その台の上には上半身がやじろべえのように載っている。

上半身は、やじろべえのようにゆらゆらとする。
その支点は、丹田辺りに置く。
丹田の位置を意識すれば軽く力が入るが、その状態にして置けば自然と上半身の力が抜ける。

さて、飛ばそうと緊張すれば、この状態は失われ上半身を力む。
力めば上半身の自由な動きが邪魔される。
何故なら上半身のあちこちで筋肉が緊張状態になれば体の動きに対してブレーキとして働くからである。

例えば、力の向かう方向に肩が残っていればその肩の存在のため力は行きたい方向を迂回しなければならない。この迂回により力は分散されるであろう。余計な力が残っていればそれが動きを引いたり押したりする。

新しいゴルフスィングは、如何にクラブヘッドに力を伝えるかを考察する。
力とはヘッドスピードと言い換える事が出来るから、力を与えるとはヘッドスピードを上げる事を意味する。
体の筋肉を如何に使えばヘッドスピードが向上するのか?
どう振り抜けばヘッドスピードを向上させるのか?
クラブと体の関係を体による力の加算として表現する。

力をクラブに与える、ヘッドスピードを向上する、これだけでは単純なミスを生じる。
力を与えようとすれば、重い物を持ち上げるイメージで力む。
この力みが体を縛る。
体は力を与えようとして筋肉を収縮させ解放しないため色んな箇所でブレーキとなる事に気付かないといけない。

力を加算しようとしても無駄だ。
その力はブレーキの役目しか果たしていない。
スィングの最初に与えられたスピードを減速させ、自由な動きの邪魔をする。

4つのポイントがある。
一、スィングでは丹田に意識をもち、上半身を自由にする事。
二、大きく振りぬく事。
三、肩の回転で右肩が下を通るようにする事。
四、手の位置は、最初に構えたところを通過するようにする事。

スィングの動きとはヘッドの回転であるが、右から降りてきたクラブヘッドは目の前を通って左側に抜けてゆく。この時、左肩がその軌道を邪魔するとヘッドの動きは減速する。両手で棒を振るよりも片手で振るほうがスピードは早いはずである。ただし、片手では重いものを振り回せない。

だから、ゴルフは両手でスイングする、だが、肩はあらゆる点でクラブヘッドの動きに対してブレーキとなる。ヘッドの動きに対して邪魔な位置あったり、余計な筋肉の緊張がクラブを引いたり、押したりする。

上半身を自由な状態にしてバランスを崩せば、その事で自由な動きを得ることができる。
特に両肩の動きが自由になれば、邪魔にならないように力の方向に応じて自由に逃げてくれるようになる。

肩の力を完全に抜くためには、いわゆる丹田を重心として意識する事、が重要だと思っている。

トレーニングは非常に簡単である。
歩くだけのトレーニングだ。
丹田に意識をもち上半身を自由にする。上半身が自由に左右に揺れるようならそれでよい。その自由さのまま肩をまわしてみる。

これが僕のスィング論である。
これが正しいかどうかなど知らないし、興味もない。


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