それでも、これまでで一番、練習場に近い形のスイングになろうと努力したしゴルフそのものも考えてやろうとした。
そしてパットである。これまでは斜度も芝目も読めないし、読んだところでボールがどう動くかよく分からなかった。分からなかったというより基準とすべき考え方がなかったので打つ手がなかった。
だから自然とまっすぐ打つしかなかったのだけれど、新しい考え方を発見したのでようやくボールは斜面や芝目によって曲がる、曲がって転がるという事を考慮してパターが出来るようになった。もちろんそれは物理学的に正しい考えではない。だが近似値としては十分に通用しそうなのだ。
パットは打ち出した方向にボールが転がる。重力があるのでグリーン上を転がってゆくのである。そしてボールは転がりながら斜面、芝目、芝の重さ、風、ボールの回転方向などの影響を受ける。
そこに次の考え方を取り入れる。これは仮定である。
ボールは転がる勢いがある間はまっすぐ進む。
そうでないことは承知している。ボールは最初からその影響を受ける。まっずぐに転がるなどありえない。
しかしその誤りは些細な事としてネグレクト(無視)してもよい。厳密ではないが、それによって生じる誤差は僅かである。そうするとボールが斜面等の影響を受けるのは転がる勢いが弱まってきた止まる直前に限定すれば良い。
パットされたボールは芝生との摩擦によって次第に推進力を失う。転がる速度が落ちてくると周りの影響を強く受け始める。だから勢いが弱まったボールは曲がるのだ。直線で進むフェーズと曲がるふたつのフェーズを別けて考えれば話しは簡単になる。
- ボールは勢いが強い間は一直線に転がる。
- 勢いが弱くなるとボールは斜度、芝目の影響を受けて曲がる。
すると、どのあたりまでボールに力が残っていて、どのあたりから力を失うかを考えれば、曲がり始める地点が決定できる。その地点からカップまでの斜度、芝目を読めばフックかスライスか、どの程度に曲がるかが把握できる。それによってどこでボールが力を失うように打てばよいかが把握できる。
この考え方を頼みとして芝を見るようになった。あのあたりで減速して影響を受け始める。するとこれくらい曲がるだろう。そう仮定すれば、このあたりで止まるように打てばいいはずだ、と考えるのである。
K曰く、それはだいたい半分くらいの所から始まるそうである。
こちらとしてはそれだけの距離を読むのは困難だから、当面は残り 20cm だけをそう考えて打つようにしている。
こうしてパッティングが面白くなってきた。これは練習場では味わえない。コースでしか楽しめない。パッティングの上達も期待できる。
とは言ってもまだ4パットが6回もある。スコアはダメである。面白い事、楽しい事と結果は必ずしも一致しない。
でもよき一日であった。スイングに満足した、パターも楽しい。まるで、これが最後の恋である(浜田省吾/二人の絆)。
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