人が歩く時は重力を利用する。歩くとは自らを倒すことと倒れないようにすることの連続である。それはちょうど、投げたボールに十分な速度があれば地球の周りを一周して後ろから帰ってくるように、月が常に地球に向かって落ち続けているように。
ではなぜ月は地球に落ちてこないのか、月は地球の周囲を楕円軌道に回っている。この公転速度が十分にあるから、地球に落ちる前に一周して戻ってこられるのである。
さてすると、月が遠ざかっているという話に疑問がつく。重力で結びついている二つの間で離れるのはどうしてだろうか。物理学者は地球の自転速度が下がっているため、月は遠ざかっていると語る。
自転速度が下がるのは潮汐バルジのためである。月の潮汐力により地球と月を結ぶ側の海面は上昇している(大潮はこれに太陽の潮汐力も加わったもの)。海面の上昇している部分は、重力の影響を受けて形を変えるまでに時間が必要なため、月との鉛直方向より遅れた場所に形成される。0時に月が頂点にあるとき、その場所が満潮を迎えるのは3~4時間後である。これは数時間 自転した場所に満潮ができるという事である。
このずれが地球の自転方向の前にできるため、月は地球の自転を後ろに引っ張る方向で働いている。これが地球の自転が遅れる理由になる。地球の自転が遅れる方向に引っ張られているという事は、月は速度を上げる方向に引っ張られているという事になる。地球の自転の遅れと月の公転が早くなるのは同じ話である。
重力の影響から人間も無縁で居られない。歩くときも前に向かって倒れる力が働いている。月風に言えば、地球に向かって落ちているのと同じ力である。ただ落ちる前に人間は足を前に出す。だから地面に倒れるまえに先に進むことができる。
さて、ここでふたつの考えが生まれる。即ち 前に倒れる方法には二つある。一つは簡単に考えて、体を前に倒すようにすることで前に進む力を得る。前に進む力と下に倒れる力が体の前方に発生している。前に倒れる力で体を前に移動する。
もうひとつの方法は、背骨を後ろに下げて、後ろから押すような力を骨盤に発生させる。これは上半身の重さを骨盤に与えると、角度によって前に押すような力が発生する。後ろから骨盤を押すような感じだ。
ゴルフスイングでもこの違いが影響しないはずがない。つまり 上半身を後ろにのけぞる様にする。前かがみのスイングでは力を発揮できない。
トップの形を作ったとき、両足がいくら水平に構えていても、骨盤は右を向く。上半身はもっと右を向いている。体の線は全体的に右を向いている。
このバランスの時に重心はどうあるべきか。スイングは一般的に右に重心があるほうがよい。しかし、右を向いている時に、右足に重心が乗り過ぎているとスライスになるようだ。これは、右足から左足に体重が移動する動きがそのままスライスを生む軌跡となるからだろう。
とすると、体重は右足に残したままでも良いのではないか。トップで斜め右を向く方が力はよく発揮される。少なくともその方が打ちやすく感じる。だた打ちやすく打っているとスライスが多発する。その理由が右足から左足に体重が移動するからではなか。なにやら解決の糸口が見つかった気分だ。
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