さてさて、スイングで最も重要な区間について考える。右肩から左肩まで、ほぼ360度の回転をするクラブで、どの区間を重要と考えるか。
そこで思うのだが、体の前、右足から左足の区間である、という考えに行き着いた。クラブがこの間を通過する瞬間をスイングと呼ぶのではないか。
ではそこを最も重要と考えるならば、準備はその前に終わっていると考えるのが、人間の妥当的な論理構造である。メッセージ(Story of Your Life)ではあるまいし、文法の構造上、全てを一度に把握できてしまう、みたいな論理は荒唐無稽なのである。量子コンピュータが並列的に一瞬で暗号を解くという話もあるが、ゴルフにそれを応用するには荷が重い。
我々の論理には帰結というものがあって、すると始まりから帰結に向かって辿るか、逆に帰結から始まりに向かって遡るしか手に負えないという話である。一瞬で全体を理解できるなど、脳の深層心理か、天才の御業である。そのような論理的構造、道筋を歩く以上、出発点があって到達点がある、始まりがあって終わりがある、入力があって出力がある、原因があって結果がある、目的があって手段が生まれる。それを因果関係と呼んでいる。
スイングでは「左腕」の動きも重要だが、クラブの動きを鑑みるとき、「左手」の重要性も無視できない。左手の動きは、スイングの準備から参加する。クラブがスイング中にどのように向きを変えるかを考えると、当然ながら複合的なベクトルの合算である。腰の向き、体幹の向き、上半身の向き、下半身の向き、肩の開き、腕の位置が複合するので人間に意識できるのはごくわずかである。
その中で、左手の向き(手の甲の向きでもよい)を意識する。左腕のスムーズさは、左手の甲がどのような向きを取りながら動くかという話と近似する。だが、左手の角度を意識するのではなく、クラブの向きと左手の向きは同じであり、左手の動きはそのままグリップの動きと同値である。するとグリップの動きを意識することで、シャフトのしなりや、ボールに中っての跳ね返りなどが手元で感じることができる。
まぁ、言葉ではうまく言えないのだけれど、トップ位置からの左手の動きが大切、を意識した、それだけのこと。That’s it.
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