2017年7月9日日曜日

練習場より 2017.07.09号 - 小胸筋

人は円運動のモデルとしては、真っ先に太陽系をイメージする。量子力学の天才たちも当初は電子の軌道を太陽系のような軌道と見ていたのだから、これは仕方のない話である。

だからゴルフスイングにおいても、太陽という恒星の周りを天体が回るように、クラブという天体が体幹という太陽の周りを回っていると考えるのが適切である。と考えるのに不都合はない。

だが、実際のスイングではスイングの中心が体幹の中にあるとは限らない。スタンスや上半身の角度にもよるが、重心は、体とクラブの間に位置しているように感じられる。これをモデル化するならば、連星に例えるべきだろう。体幹という主星、クラブという伴星というモデルである。

いずれにしろ、スイングの軌道は天体の動きほどきれいな楕円軌道ではない。関節が様々なベクトルを与える。それぞれの駆動域が少しのタイミングのずれで角度や方向を大きく変える。それが全体の運動にも大きな影響を与えるのである。

その中のひとつかも知れないが、右の小胸筋が重要でないかと思う。この筋肉が開いているか、または閉じているかでスイングは大きく変わる。フィニッシュの形ではこの筋肉は閉じているが、ではどこで閉じているのか。逆の言い方をすれば、いつまで開いておくべきか。

スイングが右から左への移動である以上、右胸は開かれ、背中は縮まった形から始まる。この時 小胸筋は開いている。次に、右腕が下に降り、左肩は右から左に動く。この時 小胸筋はすぐに閉じるのではなく、ある程度は開いた形を維持しているようだ。そう思った。

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