右膝より上にある太もも、その内側から体の中を通って肩に抜けるライン。ボールの後ろ側にあるこれが一つの軸かな、という仮定のもと練習してみる。
但し右側を軸にしてもここに重心があると右膝が捻じれるようになって壊れる。そうではなくて、左足に体重が乗り、右膝軸を回転の中心にする、そんなイメージである。回転軸と重心の位置を同じにしない、という感じであり、これは一種の梃子の動きに通じるのではないだろうか。
スイングにはイメージするひとつの動きがある。例えば、左肩でもいいし右膝の動きでもいい。始めにひとつの場所が動き出し其れに促されて動きが伝わってゆく。他の筋肉がひとつ前の動きを受け取り自ずから動き出す、こうして力の発揮が次の筋肉へと伝わってゆく。スイングは筋肉の連鎖によって行われる、と言うイメージだ。
所が実際はそうではないようだ。そうではあるかも知れないけれど、そうとは思えない。どちらかと言えば、ぞれぞれのタイミングを併せるという動きのようだ。
右膝の動きと左肩の動きを同調する、右足の蹴る力と左肩の位置がボールを打つ時のタイミングを合わせる。左手が先に動けば体が右に残っていてフックするし、右足が先に押し込めば左手が遅れスライスする。次々と連鎖する動きとは、例えば鳥の群れであるとかイワシの大群がイルカに追い詰められた時のイワシボールとか、自然界でも幾らでも見られる現象である。
他にも地震を引き起こす地盤の地滑りも、ある一つ点の動きが次々と連鎖してゆくもので、この連鎖が途中で止まればマグニチュード 1 で済むが、連鎖が止まらなければ大地震になる。連鎖と言えば核分裂反応も同じで、一つの核が分裂して中性子を出す、これが他の核に当たり分裂すれば核反応になる。一つで終るならそれだけの事であるが、これが次々と連鎖し短時間の間に一気に起きれば核爆弾になる。これをコントロールし長く続くようにすれば原子力発電になる。
連鎖というのは時間軸で見れば、次々に伝わるのであるから時間がかかるという事である。短時間で連鎖を完了させるのは難しい。しかしコントロールしやすい長所を持つ。それとは別に複数の運動を別々の場所で同時に発生させそれを同期しタイミングよくある点で一致するようにコントロールする。
どちらにしろゆっくり振るというのはこの成功率を高めるために有効な方法だろう。ゴルフのスイングは連鎖反応で起こる運動ではなく同期ではないか、というのがちょっとした発見だと思っていたりする・・・
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