2012年2月15日水曜日

練習場より 2012.02.15 - 肩の移動、腰の移動

哺乳類と爬虫類の骨格があるとして、簡単に見分けるならば、肋骨に注目すればいい。爬虫類は首から腰までを肋骨が覆うが、哺乳類は腰に肋骨はない。これは哺乳類が胎生であるが故にそうなっていると考えられる。実際の考古学では区別するのに上顎と繋がる下顎の骨に歯があるかどうかを基準とするらしい。

と言う訳で人間の骨格はガンダムのプラモデルのようにカクカクとしたものではない。肩が胴体の真横から伸び出てグルグル廻るというものではない。ゴルフスイングを、爬虫類もガンダムも出来ないのはこういう体の構造を理由とする。

さてトップの位置では左肩は大きく右側に移動している。レントゲンを見たわけではないのでどれくらい左肩が右に寄るのかは分からないが数 cm は右に寄っているだろう。トップで右側に寄った左肩はスイングの開始から右下、下、左下と周りながら最後は左外側に移動する。スイングではこの数 cm の左右の移動を無視できない。肩の関節はガンダムのように決まった場所でクルリと周る訳ではない。

腋を締めるというのは基本姿勢の鉄則であるが、これはゴルフでも同じ事だ。腋を締めるとは体の横でぴったりとするという意味ではない。

スイングでは、右側にある左肩を左側に戻す動きが入る。これを始動のエネルギーに使い、左肩を戻った位置で停止させ位置をキープする、逆の言い方をすれば、左に進もうとする力を右側に押し戻す力が働いているのであり、この右側に戻そうとする力の反対にある左側へ進もうとするクラブの力は均衡が取れた状態にある、クラブがある程度まで進むと左肩も左への動きを再開し最後はクラブと供に左後ろに抜ける。左腕は回転するというよりも後ろに引かれていたゴムが戻るように動き出す。その後で動きを止め、最後はまた左に流れる。最初の戻る動きが重要で感覚で言えば回転というよりも伸長である。


これと似た右から左への移動は腰でも起きる。軽自動車のエンジンとF1のエンジンは同じ仕組みとはいえ大きく違う。同様にウェッジとドライバーのスイングも異なる。ドライバーの力は大きいため打つ時には尻を椅子に座るよう重心を落とした方がいい様だ。またスイングでは右足がつっかえ棒のように伸び切ってはいけない。この意味する所は右股関節を固定し切ってはいけないという事だ。腰もスイングによって左側に動き左股関節の内側に体の重心が当たるのであるから、それが成就されるためにも股関節も動きやすい形になっていなければならない。股関節が移動するためには足が伸縮する以外にない。伸び切っていては縮む事はできてもそれ以上は伸びる事ができないのである。

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