2012年12月10日月曜日

練習場より 2012.12.10 - 古武術とゴルフ

甲野善紀の著述を読んでいると身体の使い方について不思議な表現に出会う事がある。

腰を落としたときに足裏が浮く

(古武術も物理学および生理学の範疇なのですよ)

ゴルフのスイングではボールとクラブヘッドが当たる瞬間が肩とクラブヘッドとの間の距離が最も長くなる時であろう。そしてこの瞬間に体は反動で空を飛ぶものなのである。体が浮くので足裏が体重を感じない状態になるのである。

そうするとどういう状態になるかと言えば、一瞬とは言え体は地上から離れて空に浮く。宙に浮いているので体の支えを失うはずである。だから体はクラブとボールが当たる瞬間に中空でバランスを取らないといけない。この意識が方向性の狂いを少なくするようだ。

とは言ってもも此れは飛び上がる動作ではない。どちらかと言えばクラブヘッドの運動の力で浮き上がるという感じ、その力によって一瞬だがクラブの上に乗るというそんな感じなのである。

この事から体が左右に動いてはいけない話しに繋がる。浮くなら真上に浮くのがよろしい。右から左への回転や勢いでは浮かばない、左側で止めてその反発がないと浮かばない。

過去の記事に大地から一本の棒で突き刺された感じでスタンスをする話を書いたが、それから少し先に進んだと思う。大地に突き刺さったままでは駄目だ。飛べ。

塩田剛三は、呼吸力を出すためには足の親指を地面に食い込ませて立たなくてはならない、と語ったそうである。これは歩く時の話しではある。更には常に食い込ませろとは言っていない事に注目したい。

勉強とは自ら考える事だ、練習とは探求する事だ。と同時に体で覚える事でもある。

一瞬のバランスであるから、体はなるべく閉じる方がいいだろう。すると自然と腕と体の間の空間が閉り、右腕の動きがスムーズになる。

この感じに近いのは、マスオさん (大正6年生まれ) に驚いた時であろうか。

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