スイングについてのイメージがまとまってきたら、それを単純なモデル化するのも、何かの役に立つのではないだろうか。
モデル化は物事を理解するひとつの手法であるが、単純化する時に重要なものをネグレクト(無視)する場合もあるので注意が必要だ。
それでも理解を助けるのに有用だろうし、何が足りないかを明敏化するのにも活用できる。これはモデルの中にないものを探せばいいという話である。つまりモデル化とは考える道具として使用できる。
さてスイングのモデル化は、まず一本の棒を用意する。これは背骨のモデル化である。スイングでは15度くらい傾ける。これは前傾姿勢を表現している。
次にその棒(背骨)から二つの棒が斜め横160度くらいに飛び出す。その棒の先端には丸い穴がある。これが肩のモデル化である。
丸い穴には自在に動く長い棒が付いている。これが腕である。腕の先には一本の棒がついている。先端は若干の重り構造である。これがクラブである。
このモデル化では下半身をネグレクトしている。上半身だけを対象としている。
スイングでは、肩である棒が右方向に回転する。腕は肩の肩さまで上昇する。これがトップの構えである。
スイングでは、左腕が左肩を矢印の方向に押すように動く。すると押された左肩が逆向きに押し返す(反発する)ので、その押し返された力によって腕は自然と肩の下方向に向かう。
押されている肩もゆっくりと左側に回転しているが、腕の方が圧倒的に早いので、相対的速度の差から肩は押し返す事ができるのである。逆言えば肩が早く動くと押し返す力が利用できない事になる。
腕は肩を押し押し返される反力をクラブの動きに利用する。もし腕が力んでいると肩から押し返す力を無駄に捨てることになる。つまり腕が軽いほど回転する力に応用されるはずである。
これが腕の力を抜くである。腕の筋肉に力を入れても回転する役には立たない。逆に回転のブレーキになってしまう。
トップの位置からはスイングに移るとき、右を向いた体は背中の筋肉を使って元に戻す。これに併せて腕も元の位置に戻る。注意すべきは腕の筋肉によって戻すのではない。体が左に戻るから腕も元の位置に戻るのである。
スイングは始まっているので体が戻るよりも腕が戻る方が速い。腕は肩を追い抜くために肩を押すことになる。この時の肩が押し返す力を使って腕は下方に向かうのである。
ボディターンによって右に向いた体勢を元に戻す。この戻す力を利用して腕は肩に真っ直ぐ当たり、押し戻された力が腕を下方向に導く。
2015年4月26日日曜日
2015年4月18日土曜日
GOLF 2015.04.18号 - 勝敗の決め方
気の知れた仲間とチーム戦をするのも興味ふかいものである。チーム戦では迷惑を掛けられないという思いが新しい緊張感を生む。これがゴルフの新しい表情を見せる。
チーム戦ではスコアよりも相手に勝利する方にフォーカスが移る。そこで全員が低レベルなスコアでも、緊張感は高まるので競技としての楽しさは別格になる。緊張感をもってゴルフが出来るのでスコアの向上にも寄与しそうである。ところが不思議とスコアはあまり変わらないようである。
一般的にホールごとのスコアの合計で勝敗を決める。この方式はルールが簡単であるが、途中で誰か一人が大叩きするとそこで勝負が終わってしまう。割合早い段階で終わってしまうと少し詰まらない。囲碁ならば中押しができるが、ゴルフでは途中で棄権するわけにもいかない。チーム戦の途中で緊張感が解けてしまうのが惜しい。
そこで単なる勝ち負けではなくスコアに重みを付けて得失点差で勝負する。パー、ボギーなどに点数を付け、得失点制とする。例えば、バーディ(-3) パー(-1) ボギー(1) ダブルボギー(3) トリプルボギー(5)などと決めれば、仮に勝敗は決まったとしても、少しでも得失点差を縮めようとするので勝負を投げずに済む。
ホールごとにお互いがマークする相手を宣言する方法もある。A さんは C さんと勝負する。B さんは D さんと勝負する。対戦相手を一人に決めて雌雄を決する。勝敗の組み合わせは 2勝、1勝1敗、2敗という組み合わせになる。
この時に、組み合わせに主従を決める。そして得点は主と従では違うものにする。例えば主が勝てば 2 点、従なら 1 点というように得点を配分する。この得点とスコア差を乗算して得失点差を決める。
これらをホールごとにお互いが宣言する。ホールごとに同じ結果でも宣言の仕方次第で得点が変わる。同じ負けでも得点に差が出る。ゴルフにホールごとの勝敗の予測や戦略性が付与されると思う。
チーム戦ではスコアよりも相手に勝利する方にフォーカスが移る。そこで全員が低レベルなスコアでも、緊張感は高まるので競技としての楽しさは別格になる。緊張感をもってゴルフが出来るのでスコアの向上にも寄与しそうである。ところが不思議とスコアはあまり変わらないようである。
一般的にホールごとのスコアの合計で勝敗を決める。この方式はルールが簡単であるが、途中で誰か一人が大叩きするとそこで勝負が終わってしまう。割合早い段階で終わってしまうと少し詰まらない。囲碁ならば中押しができるが、ゴルフでは途中で棄権するわけにもいかない。チーム戦の途中で緊張感が解けてしまうのが惜しい。
そこで単なる勝ち負けではなくスコアに重みを付けて得失点差で勝負する。パー、ボギーなどに点数を付け、得失点制とする。例えば、バーディ(-3) パー(-1) ボギー(1) ダブルボギー(3) トリプルボギー(5)などと決めれば、仮に勝敗は決まったとしても、少しでも得失点差を縮めようとするので勝負を投げずに済む。
ホールごとにお互いがマークする相手を宣言する方法もある。A さんは C さんと勝負する。B さんは D さんと勝負する。対戦相手を一人に決めて雌雄を決する。勝敗の組み合わせは 2勝、1勝1敗、2敗という組み合わせになる。
この時に、組み合わせに主従を決める。そして得点は主と従では違うものにする。例えば主が勝てば 2 点、従なら 1 点というように得点を配分する。この得点とスコア差を乗算して得失点差を決める。
これらをホールごとにお互いが宣言する。ホールごとに同じ結果でも宣言の仕方次第で得点が変わる。同じ負けでも得点に差が出る。ゴルフにホールごとの勝敗の予測や戦略性が付与されると思う。
2015年4月16日木曜日
練習場より 2015.04.16号 - スイングは回転ではない
トップはクラブの位置エネルギーを獲得する。それと同時に体重を右足に乗せる。
人間は二本足であるからスイングの時には右から左へ荷重が移動する。人間の歩行が恣意的なバランスの崩れから、重力で倒れる力を利用して前に進むのと同様に、体重の移動は基本的に安定性を損なう動きである。
同様にスイング中に荷重を変える動きはスイングの方向性を悪くする因子と思われる。
方向性を重視する時は右足に乗せた体重を成るべく移動させない方が宜しい。逆に距離を稼ぎたい場合は右足から左足へ荷重を移動しパワーを生み出すのが必然だろう。
しかし体重移動がクラブと同じ方向に同じ速度で同じタイミングで起きるのは望ましくない。左に向かって加速するクラブと体が完全に一致するのは、同じ速度で同じ方向に動く物体が止まって見えるのと同じである、つまりエネルギーは与えられない。
クラブが運動するには引っ張るか押すかしかない。それを最初にするのは体であることは間違いない。しかし、ロケットが上昇するにつれ不要なものを切り離すように、体もどこかでクラブの運動から切り離されなければならない。
クラブの動く速度は秒速 40m 以上、144Km/h。それが一秒未満でトップからフィニッシュまで通り過ぎてゆく。それを体が追い駆けるのは無理である。もし追いかけるならそれはクラブを加速するどころか減速するだろう。
左足への荷重の移動は、回転力を与えるためのものではあるが、例えば、モーターが回ってクラブを回すようなものではないと思う。
体が先行してクラブを動かし始めたとする。その後にクラブは体の回転速度を遥かに凌駕し追い抜く。追い抜かれた後はクラブの運動を妨げないようにしなければならない。クラブは振り抜かれるが、体を振り抜く必要はない。
どちらかと言えば、追い抜かれた時に体の回転を止める。止まった場所で梃の支点となる。「私に支点を与えよ。そうすれば地球を動かしてみせよう。」地球さえ動かせるのである。クラブの加速など軽い。
右脚から左脚に荷重が移動するのは、クラブの加速が始まる前ではないか。右から左に移動する体重を左足が受け止め踏ん張る。ここにクラブからの力も加わり左足は反力を返す。それがクラブの加速をさらに促す。
スイングの重心が真ん中にあるように見えたとしても、それは止まっているからではない。回転の中心が真ん中だからでもない。様々な力の合力が、真ん中でバランスを取っている結果であって、それが合力したら0になっているに過ぎない。
更に練習は続く。
人間は二本足であるからスイングの時には右から左へ荷重が移動する。人間の歩行が恣意的なバランスの崩れから、重力で倒れる力を利用して前に進むのと同様に、体重の移動は基本的に安定性を損なう動きである。
同様にスイング中に荷重を変える動きはスイングの方向性を悪くする因子と思われる。
方向性を重視する時は右足に乗せた体重を成るべく移動させない方が宜しい。逆に距離を稼ぎたい場合は右足から左足へ荷重を移動しパワーを生み出すのが必然だろう。
しかし体重移動がクラブと同じ方向に同じ速度で同じタイミングで起きるのは望ましくない。左に向かって加速するクラブと体が完全に一致するのは、同じ速度で同じ方向に動く物体が止まって見えるのと同じである、つまりエネルギーは与えられない。
クラブが運動するには引っ張るか押すかしかない。それを最初にするのは体であることは間違いない。しかし、ロケットが上昇するにつれ不要なものを切り離すように、体もどこかでクラブの運動から切り離されなければならない。
クラブの動く速度は秒速 40m 以上、144Km/h。それが一秒未満でトップからフィニッシュまで通り過ぎてゆく。それを体が追い駆けるのは無理である。もし追いかけるならそれはクラブを加速するどころか減速するだろう。
左足への荷重の移動は、回転力を与えるためのものではあるが、例えば、モーターが回ってクラブを回すようなものではないと思う。
体が先行してクラブを動かし始めたとする。その後にクラブは体の回転速度を遥かに凌駕し追い抜く。追い抜かれた後はクラブの運動を妨げないようにしなければならない。クラブは振り抜かれるが、体を振り抜く必要はない。
どちらかと言えば、追い抜かれた時に体の回転を止める。止まった場所で梃の支点となる。「私に支点を与えよ。そうすれば地球を動かしてみせよう。」地球さえ動かせるのである。クラブの加速など軽い。
右脚から左脚に荷重が移動するのは、クラブの加速が始まる前ではないか。右から左に移動する体重を左足が受け止め踏ん張る。ここにクラブからの力も加わり左足は反力を返す。それがクラブの加速をさらに促す。
スイングの重心が真ん中にあるように見えたとしても、それは止まっているからではない。回転の中心が真ん中だからでもない。様々な力の合力が、真ん中でバランスを取っている結果であって、それが合力したら0になっているに過ぎない。
- トップでの右足への荷重
- スイングでの左足への荷重
- クラブの左へ働く力
- それを受けて耐え反発する左からの力
更に練習は続く。
登録:
投稿 (Atom)