2014年3月29日土曜日

練習場より 2014.03.29号 - スタンスの斜め方向

横向きのスポーツは、横向きであろうとする。そこでは、なんの理由もなく全てが横向きでなければならぬと考える。これが人間に備わっているフェアネスの証左である。横向きである以上は全て横向きでなければ正しくないと思いこむ。

ところで人間は横向きであるよりも縦向きであるほうが自然である。これがスキーの方がスノーボードよりも早く発明された所以である。しかもスキーの方が応用は広く、スピードも上である。安定度が違うのである。蟹ではあるまいし、横になるのには理由がある。

ゴルフは横向きスポーツの代表である。だから、ボールを横から叩くのである。横向きのスタンスはクラブの移動距離が長くなるからするのである。野球のピッチングでも横を向くのはそこで加速するための距離を作り出すためである。だが横を向くからと言って最後まで横向きである必要はない。

トップの位置で、クラブのフェースは自分の正面を向く。ボールの飛翔線に対して平行である。ここからフェースは90度回転して、ボールに対して垂直に当たる。だからボールは左側に飛ぶ事ができる。

所で体感で言えば、クラブフェースは、ボールに対して垂直に回転するのではない。自分の体が斜め前に向かって開き、その過程でクラブが当たる感じである。体が斜めになる、クラブも斜めに回転する、その合成が90度になる。

体は横と言うよりも斜めである。横向きのスポーツの実際は「斜め」だ。

それくらいで調度、垂直になるようだ。テニスのサーブが斜めに打つのと同じである。クラブはボールの左後方から右前方に当たる感じがする。これは体感だが、これで調度よい方向に実際はなっていると思われる。

実際の体の動きと頭の中での体の動きは異なると言う事だ。

2014年3月20日木曜日

練習場より 2014.03.20号 - カゴ入れ

練習場には 40 ヤード付近にカゴが置いてある。

何度打ってもそこに入らない。

近くに飛んだのに入らない。

数十 cm 近くになら幾つも飛んだ。

カゴの周りに当たったのもある。

だのに入らない。

ワンバウンドでも入らない。

確率で言えばどうなのだと。

もしこれが宇宙人と地球の命運を掛けての勝負だったらどうなのだと。

お前ら、ボールがカゴに入らないせいで地球が爆破されてもいいのかと。

風よ、重力よ、飛んでいる虫よ、お前らそれで本当にいいのかと。

地球が破滅してもいいのかと。

「おまんらの力を!」

でも入らない。

そうゴルフはゴルフに対してのみフェアであるのだ。

ここまで入らないとは、神様は意地悪である。

ニーチェではないが、そんな神様は殺してしまうべきである。

2014年3月16日日曜日

練習場より 2014.03.16号 - 無重力感

スイングでは体を回すなかれ。回すとスライスかフックになる。回さないように打つ。どうするか。恐らく、外から見ている人には回しているように見えるであろう。しかし打っている本人には回している意識はない。

スイングは2つに大別できる。
  • スタンスからトップまで
  • トップからフィニッシュまで

ボールにヒットした瞬間を意識する事は有益かも知れない。しかしそこでスイングは停止する訳ではない。意識することでフォロースルーが疎かになる事は有益ではない。これは流れの中で打つと言う事を意味する。

ボールがクラブに当たり離れた後のクラブの軌跡がどう変わろうとも、ボールの飛翔には影響を与えない。だからボールに当たる迄が重要である。故にフォロースルーはスイングとは何も関係がない。

ボールが離れた瞬間にクラブが停止するのであればフォロースルーは不要だ。ただそれは人間技ではない。最大のパワーを伝えた後もクラブは停止できない。プレイヤーの体を壊さない為にも上手にパワーを解放する必要がある。

だからと言って当たる迄だけを意識しおけばよいというものではない。これはスイングを点と考えるか、それとも線と考えるか。ボールに当たる点を考えるか、通過点にボールがあると考えるか。バンカーショットはボールを打つものではない。砂を外に出すように打つ。その砂の中にボールも含まれている。


左腕がトップからどういう軌道を通り、畳み込まれるかは重要だ。

人間の体はとても多くの部品の組み合わせで構成されている。だから、右腕を上げて反対側の左手を右肩に置くと、単に右腕を上げているのとは違った体の状態を生む。

左手を右肩に置く方が体が捻られる感じが強くなる。柔軟性が高くなる。こういう発見は古武術による体躯の見直しから次々と発見されている。腕の高さや肘の前後が、反対側の腕の動きに影響する事は自明である。ただどのように影響しているのかは分からない。


左足がトップでどうなっているかも重要だ。

左膝は体の少し前に出て曲がっている。これを強く曲げ過ぎるのと体を支え切れない。伸びすぎるのも良くないようだ。これは新しい気付きだ。

さて、スイングの途中で体が無重力のように浮かぶ事に気付いた。右足が蹴って浮かぶのか、それとも、地面からの反発力を体が受けているのかは分からない。ただ、足の支えが無くなり、どっかに倒れそうになる恐怖感がある。

練習場は 2F にあるから落ちるんじゃないかという恐怖心が起きる。無重力感を感じるのは良いのやら、悪いのやら。しかし、面白い感覚なので、少しばかり注目したい。

こうして足の動きに少しばかり意識が向き始めたわけである。

2014年3月3日月曜日

練習場より 2014.03.03号 - 左腕の軌跡

Q:トップに違和感を覚えます。どうすればよいでしょうか?

A:スタンスを取った時に両腕が前側に覆い被さっている可能性があります。猫背ぎみになっていないでしょうか?

上から覆い被さり過ぎたスタンスだと両腕が閉じ過ぎてしまいます。もう少し両腕の間を開き、体の脇(サイド)に置く事を意識します。そうすると自然と上体が起き上がり上から被さらなくなるでしょう。

また重心がどこにあるかを確認します。つま先すぎませんか。どこに置くのが理想かは人によって違いますが、前過ぎる可能性があります。

Q:スイングで動く筋肉は胸でしょうか、背中でしょうか?

A:肩甲骨にある筋肉を意識すべきか、大胸筋を意識するかは、よくわかりません。練習場でどちらも試してみるのか良いと思います。

Q:クラブはボールに対してどうなるのが理想でしょうか?

A:理想とは追求するものであり到達するものではありません。クラブを構えた時に、フェースが少し開きスライス気味になるのが良いか、少し立ててフック気味になるのが良いかを選ぶことはできます。どちらが良いかは決めかねます。

Q:左腕の畳み方はどうすれば良いでしょうか?

A:スイングでは最終的に左腕の畳み方が重要です。しかしスイングは高速なので意識して閉じることは困難です。

ではどうするか。その場合は左脇腹を延ばす様に意識します。トップの時には閉じていた左脇腹は、クラブがボールにヒットし、フィニッシュに向かうに連れて伸びて、腕は閉じられます。これは腕を閉じるよりも、左脇腹が開いて、伸びる事で自然に起きるようです。