2011年10月26日水曜日

練習場より 2011/10/26 - 右膝の意識

スイングとは難しいものである。

どれだけの気付きがあろうと、それに意識を集中すると上手くいかない。唯ひとつの真理があってそれでスイングが成功するものでもない。

  • 右膝が伸びきっては良いスイングにならない
  • 左側の背中が起き上がっては良いスイングにならない

など、気付きは幾らか思い付くのだが、どれもこれもスイングの過程であって一部であって全て貫くとは言えない。

ひとつの気付きがスイングに占める割合は 5% も占めないだろう。だが、それを意識し過ぎて 5% であるものが 10% や 20% になると、そのスイングは崩れる。

難しい話だ。

バランスという単純な結論に向かう。更に言えば力むなという結論に辿り着く。

スイングの成功率をあげるのは単純だ。力んで失敗したとすれば 50% となる所を、例え失敗したとしても力まなければ 80% 程度に抑えてくれるだろう。余計な力はスイングの軌道を邪魔し、それが連鎖反応して次々に軌道を邪魔する。

もうコースに行く日が近付いている。今のスイングでどこまで通用するかを試される日が近付いている。その日を、やるだけの事はやったという気持ちで挑みたいものである。

例え頭が言葉を忘れても、体が思い出してくれるだろうと信じて。

2011年10月25日火曜日

クラブを叩きつける - ストレスの発散

僕が好きなシーンは、ポーラクリーマーがミスショットして自分のバックをアイアンで殴りつけた時。もうその瞬間、彼女がワイルドキャットに見えて一遍で好きになりました。

僕は下手なアマチュアですが練習場で上手くショットが出来ない時はクラブヘッドで床を叩きますし、ゴルフ場では芝を耕しそうになります。ポーラクリーマーの激昂と比べればかわいい失敗でしょうけどゴルフとはストレスとの対峙でもあるわけです。

この激昂、つまり、ストレスを瞬間的に逃がす行為は一見すると我を忘れているように見えますが実際は非常に冷静なものです。それが証拠に芝やラフなどは決して傷付けません。八つ当たりする相手も自分のバッグなど選んでからやっています。このあたりが流石プロ。ちゃんと分かった上で冷静に八つ当たりしているのです。

当たり前の話しですが八つ当たりもしないような奴がいっぱしのプロのはずがありません。クラブを芝生に叩きつけた事もないような人にプロなど無理です。

メジャーでも池にクラブを放り投げたり、ゴルフバックごと放り投げた人もいます。タイガーウッズだってドライバーを叩きつけようとしますし、これってもうゴルフってスポーツの一面に違いないんです。怒りを観客の前で冷静に露わにする人でなければプロなど名乗ってはいけないのです。何故なら全てが上手く行っているのならそれはもうゴルフではないからです。

テニスでもラケットを叩き割った人がいましたよね。野球でも裏に引っ込めばロッカーを蹴り上げバットをへし折っているそうです。

これはプロだから許される(楽しい?)行為であって、アマチュアには推奨されていません。アマチュアなど単なる練習不足ですから、鬱憤を晴らす前に練習しろというだけの話しです。

とは言ってもそこはゴルフ。アマチュアと雖も瞬間的に怒髪天を突く事があります。そういう時はどうやって乗り越えればいいのでしょうか。大声で喚くのも有効でしょうか、それでも高く振り上げたクラブの行方はやはりどこかを必要としているのです。

ゴルフのストレスは少々の自己啓発なんかでは解決できるようなものではありません。振り上げたクラブは何かと衝突し発散されなければなりません。気が付いた時にクラブが壊れていようともです。だから冷静に八つ当たりする、この能力がゴルフには必要とされるのです。

そういう点では、気が付いていたら人を刺していた、という事件も気持ちは分かります。彼に足りないのは人を刺しちゃいけないなどという説教でも倫理観でもありません。ゴルフです。

2011年10月24日月曜日

練習場より 2011/11/24 - 軌道を邪魔しない

スイングでは、トップを作ったときに大切なことがある。

それはボールとヘッドが当たる迄の軌跡をイメージする能力だ。能力であるからこれは訓練で身に付く。軌跡とは空間に点線を描くイメージではない。どこを通れば体に邪魔をされないかをイメージしスイングで感じる能力である。

ゴルフスイングは上下回転であり野球やテニスの横回転よりも体が邪魔をする箇所が多い。例えば右腕を横に伸ばしそのまま下せば体にアタル。体に当たってはスイングにはならない。そこで前傾姿勢と取ったりお腹を引っ込めたりして、腕が体の前を通れる様にする。

肩の回転にも角度の制限がある。右肩は380度の可動範囲を持たないから肩を回すだけではスイングとして不十分だ。そこで肩が動き体も動く。動きながら動きは体に制限される。これを無理すれば体と体がぶつかり合って故障の原因になる。他に流されれば方向性を失う、跳ね返されればパワーロスになる。

肩の可動域を邪魔する位置に筋肉があればスイングの妨げとなる。道にパイロンを置いて車線規制するようなものだ。動きが渋滞する。

練習場で試す限りは、右下に降りるのが良さそうである。この軌道を意識してスイングはそこを通す。これが今の所、トップを形作った時に考える唯一つの事と思われる。どこを通ってヘッドがボール位置に辿り着くかをイメージするようになると次にヘッドの当たる向きが気になってくる。この効用も大きく方向を狙う意識の切っ掛けとなる。

これについては更なる練習場での確認が必要であり、諸君子、よろしく明察されよ。

(天地明察を読んでいた頃に書いた)

2011年10月23日日曜日

練習場より 2011/10/23 - 風車の理論

風車の理論と言えばアントニオ猪木であろう。相手の技を受ける、いなす考えである。相手の力に逆らわず力の流れを捕え利用する技術論である。さてゴルフにも風車の理論はある。それは格闘技のような技術論ではない。スイングを一つの風車に見立てたものである。

ゴルフクラブは上から下へ、下から上への軌跡を通り、円ではないが円に近い軌道を描く。このとき体幹は風車の軸受けに当たる。ボディターンや振り子理論は風車の理論では否定される。何故ならボディターンにより生れる回転方向は横だからだ。体が横方向に動いても上下方向で回転する風車の羽には何の役にも立たないのである。動く方向が違うのである。

ボディはスイングの邪魔にならないように動く。スイングの途中で邪魔になる場所から速やかに消えるように次々と移動する。ボディのあらゆる場所はスイングの邪魔にならない様に気を付けなければならない。体には大量の筋肉がついている。これはパワーを与えるための筋肉ではない。スイングの邪魔にならないように気にしなければならない筋肉だ。

では体幹は運動の役に立たないのか。そんなことはない。運動は上半身で回転を得るが、これが強く回転する為には体幹が強く支える必要がある。肩だけが回るのではなく、テコの原理、作用、反作用が起きている。これがスイングに力を与える。

最初の作用、反作用は恐らく、足と大地の関係だろう。次にこの力を受けて腰が、反作用として上体に力を伝える。この伝わった力が肩の運動を支えると思われる。左足と右肩を結んだラインは一つのキーポイントである。このラインを重心が越えて左に移動してはならない。左足のキック力は右肩へと伝わるんじゃないかと推察している。

ゴルフは横回転ではなく縦回転の運動である。最下層、ボールにインパクトを与える瞬間のヘッドの角度を意識した方がよい。

とりあえず練習中である。僕の自己流は他の人に教えるような内容ではないけれど、ともあれ今の到達点を書いておいた。