今週のゴルフダイジェストには、ウィークグリップの特集がある。ウィーク、ストロングとグリップにも色々あるようだが、ようは左手の角度になる。クラブに対して、内回りに回り込んでいるか(強く右に回転しているか)、逆に開いているか。軸に対する角度の問題である。
スタンスの時に、ボールに対してクラブがまっすぐであるか、少し後ろに位置するか、ハンドファースト、ハンドレイト、ハンドフラットなどボールと手の角度の問題である。
ボールとクラブがフラットの場合、振り上げたクラブをその位置に戻せば、必ず飛翔方向に対してまっすぐに当たるので、その方向に弾かれるはずである。
ハンドファーストの場合、元に位置に戻しても、クラブとボールの間には角度があるため、この角度を正しく処理しないと、狙った角度ではボールに当たらない可能性がある。
それでも、ハンドファーストがスイングで重要なのは、スタンスの位置に戻って、ボールに当たるまでの、角度にして 5 度、距離にして 10cm 未満において、急激な加速が得られるからだろう。
ゴルフでは構えた場所に戻すまではゆっくりと正確さを意識すればよい。重要な加速は、スタンスの位置に戻ってから、ボールに当たるまでの短い間に起きるのではないか。
それは手が固定され、クラブだけが回転するイメージである。投石器、投槍器(How to throw | The World Atlatl Association)と同じメカニズムで加速するに違いない。この数度の間に発生する力こそが、クラブのほとんど全てと言ってよく、それ以外は、助走である。筋肉の瞬発力も、力みも、この一瞬に賭けるべきである。
だからどの程度のハンドファーストにするか(それともフラットにすべきか)は、距離と方向性から決めるべきであろう。
腕を畳むように打つには、全体の流れが重要になる。いきなり畳んでも上手くはいかない。スイングの最初からイメージしておくべきだ。その中に力む瞬間がある。スタンスの位置に戻り、そこからほんのわずかな場所で爆発するためである。
スタンスの位置からボールまでの間に最大のパフォーマンスを発揮するには、どういう体勢を取るべきか、それはよく素振りしたり、ワッグルで感覚で掴むしかない。
2015年12月20日日曜日
2015年12月13日日曜日
練習場より 2015.12.13号 - 力みと腰入れ
全体の流れでものごとを把握すると言うのは、囲碁であったり、ダンスであったり、様々で場面で言われることだ。しかし物理学が微積分の発見から更なる発展を遂げたように、瞬間の動きというものも無視できるわけがない。
そこで、ある瞬間での状況はどうあるべきかという視点と、全体の流れとしてかくあるべきというふたつの視点が必要だろうと思うわけである。
つまり、始点から終点までの経路において、どれもが通過点である。運動は通過点の連続として記録できるが、しかし、通過点の再現だけでは不足である。なぜなら人間が意識して生み出せる状況は、運動がもつ最小単位と比べれば極めて大きすぎるからである。
たとえば、自然数は1,2,3と+1づつ増加するが、人間はそれを100単位でしか認識できないようなものだ。100,200,300というように意識は把握するが、その間にも認識できない連続点が存在する。流れで把握するとは、この定点観測された値の間を埋める作業といって良いだろう。液晶の倍速駆動みたいなものだ。
ゴルフスイングでは、腕が折りたたむ事を第一義の目的とする。腕をきちんと折りたためる様にスイングする為に、トップの位置から、折りたたむための流れを作り出さなければならない。ヘッドがボールに当たって飛ぶ現象など、その余暇に過ぎない所作である。
これは車でカーブを曲がる時にカーブの入り口から出口を意識するのと同じだ。高速道路の R に応じて、進入速度もハンドルの切り方も決まる。もしそれを見誤れば車はカードレールか崖の方に向かって走って行くであろう。つまり出口によって入口は制限される。これが流れでつかまえるという事である。
腕をきちんと畳むようにスイングする。それを意識するためには、トップからボールがどういう風に通過して最期に折りたたむべきかが自然と分かってくる。それが絶対に守らねばならないリズムと定義する。それに加えて、手首のコックや、トップの高さ、スイング速度を工夫して力を上げてゆく。
これ流れによるスイングの基本である。そこで更にスイングを強化するには、どういう必要性があるか。まずは腰を入れる動きが必要である。軌道を狂わせない限りにおいて、腰を入れることで力が強く伝わる。
スイングで腰を入れるとはどういう動きか。それは力の方向が一体になる瞬間を作ることだと思う。どこかで体が一体化する。力がある方向に向かって一直線になる。そういう感じがする。
作る場所は様々な地点があって、トップから降りた直後、ボールに当たる直前、ボールに当たった後。それらの地点で体が一本の棒になるかの如く、硬直するというか、力が加わって、停止する瞬間というか、そういう点を作る。
スイングからその地点に全ての力が移動して、その地点で一気に力んで、そしてまた解放されるような感じ。単純に言えばある瞬間に思いっきり力めという事である。ただしその前後で力んではならない、という点が難しい。
色々試した感じでは力むのはボールに当たった直後が良いようだ。しかし、ボールに当たる前でも、トップ直後でも良さそうに思われる。この力んだ時を腰が入ると呼ぶ。
そこで、ある瞬間での状況はどうあるべきかという視点と、全体の流れとしてかくあるべきというふたつの視点が必要だろうと思うわけである。
- 瞬間の動き
- 流れとしての動き
つまり、始点から終点までの経路において、どれもが通過点である。運動は通過点の連続として記録できるが、しかし、通過点の再現だけでは不足である。なぜなら人間が意識して生み出せる状況は、運動がもつ最小単位と比べれば極めて大きすぎるからである。
たとえば、自然数は1,2,3と+1づつ増加するが、人間はそれを100単位でしか認識できないようなものだ。100,200,300というように意識は把握するが、その間にも認識できない連続点が存在する。流れで把握するとは、この定点観測された値の間を埋める作業といって良いだろう。液晶の倍速駆動みたいなものだ。
ゴルフスイングでは、腕が折りたたむ事を第一義の目的とする。腕をきちんと折りたためる様にスイングする為に、トップの位置から、折りたたむための流れを作り出さなければならない。ヘッドがボールに当たって飛ぶ現象など、その余暇に過ぎない所作である。
これは車でカーブを曲がる時にカーブの入り口から出口を意識するのと同じだ。高速道路の R に応じて、進入速度もハンドルの切り方も決まる。もしそれを見誤れば車はカードレールか崖の方に向かって走って行くであろう。つまり出口によって入口は制限される。これが流れでつかまえるという事である。
腕をきちんと畳むようにスイングする。それを意識するためには、トップからボールがどういう風に通過して最期に折りたたむべきかが自然と分かってくる。それが絶対に守らねばならないリズムと定義する。それに加えて、手首のコックや、トップの高さ、スイング速度を工夫して力を上げてゆく。
これ流れによるスイングの基本である。そこで更にスイングを強化するには、どういう必要性があるか。まずは腰を入れる動きが必要である。軌道を狂わせない限りにおいて、腰を入れることで力が強く伝わる。
スイングで腰を入れるとはどういう動きか。それは力の方向が一体になる瞬間を作ることだと思う。どこかで体が一体化する。力がある方向に向かって一直線になる。そういう感じがする。
作る場所は様々な地点があって、トップから降りた直後、ボールに当たる直前、ボールに当たった後。それらの地点で体が一本の棒になるかの如く、硬直するというか、力が加わって、停止する瞬間というか、そういう点を作る。
スイングからその地点に全ての力が移動して、その地点で一気に力んで、そしてまた解放されるような感じ。単純に言えばある瞬間に思いっきり力めという事である。ただしその前後で力んではならない、という点が難しい。
色々試した感じでは力むのはボールに当たった直後が良いようだ。しかし、ボールに当たる前でも、トップ直後でも良さそうに思われる。この力んだ時を腰が入ると呼ぶ。
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