諸君私はゴルフが好きだ。
諸君私はゴルフが好きだ。
諸君私はゴルフが大好きだ
ティショットが好きだ セカンドショットが好きだ
アプローチが好きだ パットが好きだ
バンカーショットが好きだ レイアップが好きだ
ランニングアプローチが好きだ チップショットが好きだ
トラブルショットが好きだ
グリーンで ティーグラウンドで
フェアウェイで ラフで
バンカーで ウォーターハザードで
ブッシュで アウト オブ バウンズで
クラブハウスで レストランで
この地上で行われるありとあらゆるゴルフ行動が大好きだ
ティーグランドからのドライバーで轟音と共にボールを吹き飛ばすのが好きだ
空中高く放り上げられたボールが林の方向に消えていった時など心がおどる
私の操る4番ウッドがボールを空高く打ち出すのが好きだ
悲鳴を上げて振り回すウッドから飛び出してきたボールがグリーン近くに落ちた時など胸がすくような気持ちだった
ボールを打ちこんだ5番アイアンが芝生を蹂躙するのが好きだ
芝生から薄く取られたターフが既に取られたターフの跡に落ちる様など感動すら覚える
敗北主義のプレイヤー達にパーですと宣言してグリーンを去っていく様などはもうたまらない
泣き叫ぶボギーやダボ達が私の振り下ろしたパターとともに
金切り声を上げるカップインの音に力尽き倒れるのも最高だ
冬枯れのラフからウェッジでカップに健気に寄せてきたのを
私のチップインバーディで相手の心ごと木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える
バンカーに滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだったスコアが蹂躙され打数が増えていく様はとてもとても悲しいものだ
パターを外して絶望に押し潰されて自滅するのが好きだ
傾斜や芝目に追いまわされ折り返しを何回も外すのは屈辱の極みだ
諸君私はゴルフを
地獄のようなゴルフを望んでいる
諸君私とコースを周るゴルフの戦友諸君
君達は一体何を望んでいる?
更なるゴルフを望むか?
情け容赦のない糞の様なこのコースを望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし三千世界の鴉を殺す嵐の様な天候を望むか?
ゴルフ(golf)!!
ゴルフ(golf)!!
ゴルフ(golf)!!
よろしい
ならばもうワンハーフだ
我々は満身の力をこめて今まさに振り下ろさんとするゴルフクラブだ
だがこの暗い緑の芝で18ホールもの間耐え続けて来た我々に
ただのゴルフではもはや足りない!
賭けゴルフを!!一心不乱の賭けゴルフを!!
我らはわずかに4人のパーティにすぎない
だが諸君は一騎当千のゴルファーだと私は信仰している
ならば我らは諸君と私で総数4人のゴルフパーティとなる
我々を凍てつく寒さのホールへと追いやる冬のゴルフの魅力を思い起こそう
髪の毛をつかんでゴルフの魅力を思い出させよう
連中にゴルフの味を思い出させてやる
連中に我々のスコアの悲惨さを思い出させてやる
天と地のはざまには奴らのゴルフでは思いもよらないスコアがある事を思い出させてやる
100打にも及ぶ失敗だらけのショットで芝を刈り尽くしてやる
「ドライバー発動開始」
「4番ウッド始動」
「最後のアプローチよりグリーンへ」
「目標5番ホール、カップ上空!!」
第二次ホウライ攻略作戦状況を開始せよ
征くぞ諸君
(HELLGING 平野耕太より、一部改)
でも行ったのは東筑波ですけどね。スコア最悪、スイングまあまあ。一打を大切に打つ事が面白さの本質であると目が覚めた。コース戦略も、パーもその一部でしかない。
一打を大切に打つ、とはどういうことか。
考えて、リラックスして、集中して、狙って、注意して、スイングを成功させるように打つ事だ。その結果がミスであっても、失敗であっても、そこには後悔がない。何故なら、恐らくもう一度同じ事をしても、必ず今の自分はそうなるであろう、と思うから。そうであればいいのだ。
その上で今の自分に足りないものが分かり、それを克服する術があるのなら幸いだ。恐らくほとんどの一打は、漠然と打たれている。漠然と打たれ過ぎている。漠然と打った一打から得られるものは何もない。漠然と打った一打がもたらす反省には価値がない。漠然と打った一打から得られるのは、反省だけだからだ。
打つ時にそこにあったものは、裏打ちのない打ちひしがれる希望だけだった。希望を幾ら反省しても、違う希望が現れてそれにすがるだけでその繰り返しに過ぎない。希望を繰り返す事を仏教では輪廻と呼んだ。一打を大切に打つとは、希望を排除して打つ事だ。
ボールを目の前にして全てのショットを大切に打ちたい。ボールをよく見て、無音になって打つ。打つぞ、という意志で打った一打には価値があるはずだ。
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